†僕のジェイド†



ディストは目の前の光景ににうっとりと溜息をついた。
目の前には焦がれて止まなかった憧れのその人、ジェイド・カーティス。
彼が、居た。
ジェイド…」
だがその姿は、尋常ではない。
一糸纏わぬ身体で椅子に座らされ…いや、固定されているというべきか。
その腕は手錠のような装置が取り付けられ、後ろ手に拘束されている。
時折、右手が何かを握るような動きを見せる。
だが掌の中で一瞬光ったその何かは、すぐにかき消されてしまった。
手首にはめられているのは、コンタミネーションを妨害する音機関。
ジェイドの右腕に隠された武器を具現化させる事を阻止している。
「…とても綺麗ですよ」
広げられた脚の間には大きく拡がった孔が赤く口を開けて居た。
よくみると、其処は四方からフックで引っ張られるように拡げられ、
更にそのうちの二つは折り曲げられた脚の親指に固定されている。
脚を動かせば、其処は自らの脚によって大きく引っ張られる仕組みだ。
「…………」
本来なら当然帰って来るはずのいつもの憎まれ口は、返らない。
それもそのはず、ジェイドは口にもまた複数のフックが掛けられ、
閉じられないように、言葉を返せないように固定されていた。
「瞳が見えないのが非常に惜しまれますが…」
ジェイドの瞳を覆うのは強力な制御機能を備えた音機関。
彼の最大のフォンスロット、譜眼を封じるにはこうするしかない。
「これを外すと貴方は私を容赦なく殺すでしょうからね…」
彼の戦闘力を知っているが故、徹底的に施された能力封じ。
こうでもしないと…手に入らない。
「仕方がないのですよ」
そっと手をのばし、ディストはその上から瞳に指を滑らせる。
ビクン、とジェイドの身体が揺れ、その拍子に脚先が動く。
括り着けられた紐がピンと張り、その先を引っ張った。
「ーーー!!」
開いた赤い空洞の奥から、うめき声がもれる。
「あぁジェイド、いけませんよ?あまり脚を動かしては…」
赤く口を開けている孔から伸びた紐に指をかけると、
ディストはその紐をぴんと弾く。
「っ…!!」
びくん、と再び揺れた脚が其処を引っ張り、
掛けられたフックが拡がった其処を更に押し開く。
「あんまり暴れると裂けてしまいますよ?」
「…ひに…なはえ……」
不自由な口から強引に吐き出される悪態と思われる音。
ディストはその口にすら愛しそうに 指を滑らせる。
「綺麗です…ジェイド」
ディストは指で淵を一周させた後、閉じられない空洞に口付けた。
その奥の舌を求め、ぬめる舌がジェイドの口に潜り込む。
「…!…!ッ…」
その舌を噛み千切らんと動くその口は器具に遮られ、
ジェイドの思いを形にする事はできない。
「あぁ…それなのに…汚されてしまった私のジェイド…」
唇を離し、本当に可哀相なものを見るような眼でジェイドを見つめ
ディストはその頭を撫でる。
さらさらの髪がディストの指の間をするりと滑る。
「今…綺麗にして差し上げますよ」
突如ジェイドの背後から音機関のアームがのびてくると、
ジェイドの膝を左右に拡げしっかりと押さえ込む。
「!?」
静かな回転音が股の間から聞こえ、ジェイドの表情筋がわずかに強張った。
「は…はふぃ……う…ッ!!」
開かされたままの孔に、何かが触れる。
びくん、と揺れた脚は繋がれた孔を更に拡げさせ、
押しあてられたそれを受け入れ易いように無抵抗な空洞を拡張する。
「ッ…!」
何かが、肉の筒に侵入した。
それは決して表面が硬いものではない。
激しく動いても内側を傷つけないよう考慮された
柔らかい質感の回転ブラシ。
拒む事などできない其処が、じわじわとブラシを飲み込んでいく。
入口こそ拡げられているが、その奥は通常と変わらない。
入口を楽に通ったそれは、通路を狭そうにぎちぎちとかき分け
奥へ、奥へと強引に進んでいく。
「は…ッ…ひ、っ…んッ」
緩やかに回転する柔らかいブラシは、
ジェイドの敏感な粘膜を刺激しながら突き進む。
「っ…は、…はっ…んあ、あっ…」
その動きが与える刺激は決して苦痛だけではなくて。
閉じられない口からは隠せない声がもれる。
「気持ちいいですかジェイド?私の音機関が気持ちいいのですか?」
まるでほめられたくて返事をせがむ子どものように
しつこく、鬱陶しく、
答える事のできないジェイドにディストは話し掛ける。
「もっと良くして差し上げますよ」
ディストがジェイドの背後にある音機関に触れると、
ブラシは動きを緩め今度は ゆっくりと引き抜かれはじめる。
「ぇあッ…!?」
ビクン、とジェイドの身体が揺れ、ピンと紐が張る。
「脚をそんなに動かしてはいけませんというのに…」
肉管を奥まで進んだブラシは、今来た道を擦りあげながら引き返す。
だが、最後まで立ち去ってはくれず、また奥へと方向を変え進んでくる。
「はぁ、は…ッ!ッあ!」
静かに、優しく、ジェイドの肉壁を擦りながらピストンを何度も繰り返す。
閉じられない口からは、声を堪えることもできずに
与えられる刺激に呼応するように頻りに音が発せられていた。
ブラシに合わせてジェイドの脚がビク、ビク、と反射的に動き、
自分の意志とは無関係にジェイドは自らの身体を酷使させられる。
「はっ…んはっ、はぁ… 」
珍しく全身に汗を浮かせ、息を荒げるジェイドの姿をディストは満足そうに見つめる。

「…もういいでしょう」
ブラシが静かに回転を止め、ずるりと抜き取られた。
「ふは…っ…」
赤く捲れた粘液で光る淫猥な孔が
ディストの眼前に晒される。
「さぁ綺麗になりました…綺麗です。美しいですよジェイド」
ディストは洗浄され濡れた空洞に指を入れた。
「ぁ…っ」
いきなり奥の内壁に触れられ、ジェイドが脚を揺らした。
すでに真っ赤になった粘膜がまた引っ張られ、痛々しく内側を曝け出す。
ディストは感触を楽しむように、確かめるように
ジェイドの粘膜をじっくりと撫で上げる。
「あぁ…この瞬間をどれほど思い描いたことか…」
指が抜かれ、生暖かい吐息を顔の近くで感じた次の瞬間。
「あッ…!?」
なんの痛みも抵抗もなく、ディストがジェイドの肉筒に滑り込んだ。
入口は開いたまま締め付ける事は無く、内側の壁に直に擦り付けられる刺激。
「ジェイド……私の金の貴公子…」
「はっ…はふぃ…うっ…!……か…ら…ふっ…!」

言葉にならない音を絞り出しながら、ジェイドはディストを無抵抗に受け止める。
擦られるがまま、突き上げられるがままに。
「あぁ…じぇいどぉ…っ」
ディストはジェイドを闇雲に抱いた。
犯した。
「誰にもあげません…私の……私のものです…!」
息のあがった口調で追い詰められたように言うと、
ディストは繋がり合うその場所に、指をそっと差し入れる。
「は…!?」
己の右側に一本、ニ本。
「らめ…」
己の左にも、一本。
ギチ…とキツそうに引き攣る其処に、
強引に、指をもう一本。
「はぁっ!あ、…はっ、ぇあぁッ…あぇッ!」
ジェイドの不自由な口が、それまでより一層強い音を漏らす。
己の腰を揺らしながら、ディストはその指でぬるぬると内肉を撫でまわす。
「はへっ!?…う、はぁッ!らめ…っ!」
ガクガクとジェイドが痙攣したように身を震わせ、
その度に、ピンと張り詰めた紐がジェイドの其処を虐め続ける。
裂けてしまいそうなほどに。
「さぁジェイド…共にいきましょう!」
ジェイドを拡げていたフックに指をかけ、ディストはそれを強く弾いた。
バチン、と音がして、ジェイドの下肢を拘束していた全てのフックが外れる。
「!?」
拍子に、今まで拡げられっぱなしだった其処は反動で一気に収縮し、
ディストに吸い付くように激しく締め付けた。
「へあぁッ!?」
「あぁ…ジェイド…!!」
千切られそうな程に締め上げて来るジェイドにディストは恍惚の表情を浮かべ、
仰け反るジェイドの中に長年の思いを吐き出した。
「これからはずっと一緒ですよ」
呼吸を乱した汗ばむ身体に腕をまわし、
ディスト…いや、サフィールは縋るようにジェイドを抱きしめ、口付けた。

「やっと戻ってきてくれた…僕のジェイド」
その無邪気な表情は、まるで幼子のようだった。



end

 

ディストがジェイドを犯れるのって
このくらいしないと無理なんじゃないかと思う。(笑)


2008.01.31


戻る