†修行中†
「はっ…はっ…はぁっ…」
「どうした その程度がお前の限界か」
竜弦は雨竜を扱く手を休める事なく 雨竜の肉体と精神を弄び続ける。
限界…確かにその通りだった。
腕も脚ももう動かなくなってきてる。
ただ、あいつの攻めも確実に弱まってきている。
いずれにしろこのままじゃ 僕はあいつに犯されて終る…。
もう、限界だ。
あいつの動きを止めて行為を終らせるしかない…!
雨竜は懸命に腕を動かし竜弦の腰を掴むと、
骨盤に指を滑らせ内側に親指を食い込ませた。
「!」
ビクン、と竜弦の体が強張るのが伝わった。
雨竜を扱き続けていた手が、一瞬固まり、止まる。
(ーーよし! )
雨竜はその隙を突き腕を振り解こうとするが、
その雨竜を先程より強い力で竜弦の腕が押さえ付けた。
「な…」
今度は、雨竜が意表をつかれる番だった。
こうすれば大抵の輩は力が抜け隙が出来てしまうのに。
「残念だったな」
この男には、そんな小細工が通用しない。
「終わりだ」
雨竜の体をふわりと持ち上がる浮遊感が襲う。
「ーーーッ!!」
持ち上げた体を勢い良く落とされ、雨竜は最奥まで一気に貫かれた。
(やられた……くそっ…)
雨竜は薄れ行く意識の中で
竜弦への憎しみと身体の疲労感と
そしてなぜか
安堵感をその身に覚えていた。
226話の魅夜的妄想でした(笑)
2006.05.20