膝枕
「勇者殿」
返事は無い。
死んでいるのか。
眠っているのか。
否、違う。
無視しているだけ。
「ねぇ…勇者殿」
呼び方と声色を変えてみる。
触れた箇所から身体の筋肉が微妙に硬直するのを感じるが、
やはり、無視。
「過去のことなど…もうどうでもいいではありませんか」
それは己の感情にも背く言葉。
デュファストンはロンデミオンの顔にそっと本をかけ
その視界を奪う。
「ふふ…」
口元に笑みを浮かべ
デュファストンは 不思議と満たされた気分になる。
浮かべる表情は偽物にみえるくらいに穏やかに。
『ずっと このままでいられたらいいのに』
ふと胸に過る感覚。
それはきっと、ただの戯言なのだ。
2008.08.10
ありえないくらいのほのぼのラブ絵。
じつは瀕死のロンデミオンに回復をかけないで
ニヤニヤしながら眺めてる図だったりします(笑)
ロンデミオンはきっと「回復するならさっさとかけて殺すならさっさと殺せよ…」
的な事を考えてると思われます。
ていうか、なんつーモン顔にかけてるんだよってかんじですな。