†薄明り†

「な……っ!?」
目覚めた潤は、自分が裸に剥かれている事に気付く。
辺りは暗闇で、その闇に慣れない視界には何も映らない。
だが、人の気配がする。
「誰…だ…っ!?」
返事は返ってこない。
「くそっ…!」
両腕に力を入れて引いてみるが、手錠のような物をかけられているらしく
自由に動かせない。
これは…寝ている間に何者かに拉致監禁された…という事だろう。

思い当たる節はある。
先日八百長を持ちかけられ、鼻で笑って断った。
先日気にくわない馬主から騎乗依頼され、笑顔で断った。
先日騎手仲間から皮肉を言われ、立ち直れないくらい皮肉を言い返してやった。
先日…いや、例をあげればキリが無い。
とにかく思い当たる事は潤には日常茶飯事だ。

ギシッ…
ベッドが撓む。
誰かが潤の横たわるベッドに上がって来たんだろう。
「く…そッ…!」
潤は、この後自分が何をされるか知っている。
経験上、知っている。
こういう時に相手が自分に何をしたいのかを。
「んっ…!」
思った通りの箇所に男の手が延ばされる。
いや、ひょっとしたら男ではないかもしれない。
潤に憧れるストーカー的女性の可能性だって充分ある。
だが次の瞬間には、潤は相手が確実に男である事を知る。
ズッ…
「うわ…アッ!!」
突然の挿入。
あらかじめ自分のモノにローションを塗りたくっていたらしく、
乾いた潤の体を比較的スムーズに切り開いていく。
「あ…っ…く!」
冷たいローションに包まれた熱い塊が、潤の中にぬるぬると侵入して来る。
あがりそうになった声を、潤は歯を食いしばって押さえた。
快感を拾い始めた体を隠すように。

end




またもマルス潤です。強姦されてるわりにはあんまり嫌がってなさそうですね(笑)
ちょこっと薄明かりって感じでアダルト(どこが?)な雰囲気を出してみました。
なんだかSSが中途半端…(苦笑)無理に書かずに素直にイラストだけにしておけば良かった。
そのうちこっそり書き直すかも。

ていうか最近構図がマンネリだ。精進しろよ魅夜…(苦笑)最近本当スランプさね。

2003.03.09

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