†融合†
<蒼の監獄>
「はぁ…あぁっ…フリップさま…ぁ…ッ」
組みしいた人形を乱暴に突き上げながら、その様を鼻で笑う。
今目の前にある人形、融機人ネスティ・ライル。
機械と肉の同化した身体を持つ、リィンバウムにただ一つのその人形。
私の嫌いな、特別な『何か』。
「フン…」
より深く突き刺し、抉る。
「あッ…ぅ!」
締りのよい其処が私を締め上げる。
幼い頃から乱暴に扱っている割に頑丈で淫乱なその孔。
「機械と肉の融合…か」
機械と肉とはいえ、今私を受け入れているこの孔は
決して機械などではなく肉以外の何物でも無い。
吸い付き締まる肉孔は、自身を引き抜くと絡み付き捲れあがる。
機械などには真似できない肉の動き。
だがこれは、人では無い。
物だ。
物なのだ。
私の…所有物だ。
そう、だから何をしようと…私の自由。
「貴様が融機人だというのなら…肉と機械の融合を見せるがよい」
「え……?」
私は右手に握った機械を孔に押し付ける。
特殊シリコンの無数の疣…いや、棘がついたその機械のペニスを。
「ひ!?あ…そんな…っ、お待ち下さ…」
「黙れ」
物には逆らう権利など、無い。
「あ…フリップ様……っ!」
私を喰わえる淫らな孔を指で押し拡げ、僅かに覗く腸腔に先端を捩じ入れる。
「ぐッ!?ぐ…ぐうゥーーっ…っひぎゃああああぁッ!」
メリ メリ メリ。
肉が開き、孔は私諸共に機械のペニスを飲み込んでいく。
もう根元まで入りおった。淫乱な孔め。
「はぐぐ…ぐうぅッ…お、お許しを…っ」
「フン…」
何を許せと申すのだ? おかしな事を言う。
貴様が私に許しを乞う理由もなければ、
私が貴様を許す理由も無い。
「見えておるか?ネスティ・ライル。貴様の中で肉と機械が融合しておるぞ?」
「ひ…ひ…ぃ」
見事なまでの肉と機械の共存。
貴様には肉だろうと機械だろうと同じ事。
どちらを拒む権利も貴様にはないのだ。
融機人である貴様には。
「あぁ…もう…あ、あっ!?あァッ! ?」
ズルルル。
右手を引けば、中に飲み込まれた棘が逆立ち内側から私と孔を刺激する。
入れる時のように棘を寝せていた滑らかな動きとは違い、
全てに逆らうかのような抵抗で孔の内側を押し拡げる。
「あひいぃーーッ!」
棘の一つ一つが抜き取られる度に雑音を漏らす人形。
やがて飲み込まれた機械がズルリと吐き出されて来る。
「はっ…はぁ、はぁ…」
「何を休んでおるのだ」
物に休息など必要無い。
私を右手に力を込めた。
メリ ミチ ミチュ。
「いぎぃっ!?いっ…きひィッ!」
再び飲み込む卑しい孔。
「ああぁ…も、もう…お許しおぉ…」
「ふ…」
だから、何を許せというのだ。
貴様の存在自体を許す事など永遠にできないというのに。
カチリ。
私は機械のペニスに命を吹き込む。
「あ…ああああああーーーッ!!」
棘のついた機械がうねり、私を刺激して来る。
まるで私のペニスに絡み付く蛇のようだ。
「お…おぉ…うむ、悪くないぞ…」
ギヂュ ヌヂュ グヂュ。
右手を、動かしてやる。
「あっ!ひぃ…ゆるし…ッ、も、壊れ…ーーーーッ!!」
それでも頻りに私に許しを乞う無様な人形。
生まれた時から私より魔力に恵まれ、
私には無い力を持つ特別な存在、融機人ネスティ・ライル。
「あぁっ!アアァッ!お許し下さッ…フリップさまあぁッ!」
喚け!
喚け!
喚け!
「どうした?足りぬか?ん?出力を上げてやろう…!」
カチリ カチリ カチリ。
「ひッ!?あぎゃあああーーッ!」
内側からうねり盛上がる腹部に、のたうつ姿体。
悪く無い。
上々の仕上がりだ。
グヂュ ミチュ ブヂュ。
右手の動きを速め、私自身もまた身を揺らす。
「ヒッ!ひィッ!壊れ…っ、裂け…ッあああッ!!」
あぁ、何という…。
「んおおぉッ!あがっ、はああぁーーッ!」
…優越感!
ふふふ…
ははは
あははははははははははは!
これは私の、所有物だ。
蒼の監獄シリーズ『融合』です。珍しい事にフリップ目線のお話。
フリップは優れた才能を持つ特別な存在に対し異常なまでに憎悪を抱く人です。
そんな彼のもとにネスを預けると、こうなるだろうことはエクス様も充分解っていると思うんですけどねぇ?
それでいてあえてフリップにネスの管理をまかせたエクスって、とんでもないサディストなんではないかと思う魅夜でした。
2005.11.15