マックスとボク <おまけ>

 

「…マックス…おいで……」
 潤は鞍馬の上に仰向けに腰掛けると体を固定させ、自ら脚を開きマックスを誘う。
「ブルル…」
 大好きな潤の匂いに、マックスは誘われるがまま昂った雄を突き付ける。
  ずぷっ…
「んっ…!」
  ずぷぷぷっ…ぐぢゅっ
「はッ…あぁ!あ…あぁっ…太…い…ああぁッ!」
  ズボボ…!
「んあぁあッ!」
 潤の体にたいした苦も無くマックスが飲み込まれていく。
 幾度となくマックスの種の採種を経験してきた潤の体は、マックスとの交尾にすっかり慣れてしまっていた。その巨根を恐怖なく受け入れられる程に。
「う…はぁっ… んぐ…凄っ…、お…奥に…当たって…はぁんッ!…あぁ……おっ…きいぃ…!」
 一息に潤の行き止まりまで挿入され、体の中を満たす圧迫感と体を内側から引き裂かれそうな苦しさが潤を襲う。潤はマックスの大きな体に縋り付くように腕をまわした。
「ブル…」
「あ…ッ」
  ズッ…
 マックスが体を揺らす。 繋がった部分に摩擦が起こり、湿った音を立てる。
「あ…マックス…はひゃぁッ!!」
  ず…ずっ!ずッ!ズプッ!!
 マックスはすぐに体を大きく揺らし始めた。種を潤の中に放つ為に、潤のアヌスを使って快感を得る為に。
「 はヒッ!そ…んな、…あぁッ!そんな激しく…突いたらっ…アァッ!!」     
  ズンッ!ズンッ!ズコッ!
 マックスとの交尾には、相変わらず手加減など無い。
 潤の内壁が捲れあがる程強く激しく擦られ、マックスは潤の其処を使って快感を見い出す。
「ひゃあァッ!んあぁッ!!ボ…ク、…ボク壊れちゃうぅ…ああッ!!」
 そして既に…
「あん!あん!アァッ!ひッ…んあッ!あくぅッ…!」
  ジュポッ!ジュポッ!ジュポッ!
「ひんッ!凄いッ…ああぁんっ!まっ…くす、…す…ごぉいッ! 」
 潤もまた…
「ん…アアアァッ!イイッ…はぁっ…!…凄いよマックスぅ…ッ!」
  ズポッ!ギュボッ!ジュブゥッ!
「あぁ…っ…、お前は…やっぱりっ…最高の、馬だよぉぉッッ!!」
「ヒヒィィーーン!!」
  ドクッ、ドク…ドクンッ…!
「んはあああぁっ…まっくすぅぅッ!!」
 この行為に、快感を見い出す程に…狂っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<数年後>


「ま…負けた…っ…!?」
 万全の体勢で挑んだはずのダービーで、駿は潤に敗北した。潤と、マキシマムの仔マックスハートに。
「そんな…絶対…負けるはずなんかなかったのに…ッ!!」
 悔しさに駿は騎乗のまま涙を零す。
 絶対に負ける事なんかないと思っていた。シルフィードJrも、自分の体調も、戦法ですら完璧だった。だが、負けたのだ。
「…お前等は強かったよ森川」
 男泣きする駿に、潤がマックスハートに騎乗したまま静かに歩みを寄せた。
「何故…何故オレ達はいつも貴方に勝てないんだ…ッ!オレは…ッ!」
 自分の敗因が駿には理解出来なかった。ここをこうすれば良かったという点も思い当たらない。レース前の評価も能力も、見事なまでに互角だったというのに。
「…絆の違いさ森川」
 潤は意味深にフッ…と笑った。
「き…ずな?」
「 だってボク達は…お前達には真似の出来ない強い絆で結ばれているんだからな…!」
「えッ!?」
 駿とシルフィードJrの関係もこれ以上ないという程完璧な信頼関係だった。だが潤とマックスハートにはそれ以上の何かがあるという。彼等にあって、自分達に無いもの。
「な…何なんですか夕貴さん、その絆って!?」
「ふん、教えないよバーカ!」
 潤は駿に背を向けると、ウイナーズサークルにマックスハートを走らせた。
「ゆ…夕貴さ〜んッ!!」
「ふふっ…」
 情けない駿の声を背後に聞き流しながら、潤は愛馬にそっと語りかける。
「だってお前は…ボクがお腹を傷めて産まれた、ボクととマックスの子供だもんね?」

 勝利を賞賛する歓声の中、潤の勝ち誇った美しい微笑みが今日もターフを賑わせていた。

end

 

 

 

最低。
2003.05.03

 

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