僕達の昼休み


「石田君、校庭行こっ!」
「え?」
 ある日の昼休み、いつも雨竜と昼食を一緒にとっているメンバーの一人、小島水色が雨竜に声をかけた。
「校庭?屋上じゃなく?」
 いつも昼食は屋上でとっている。別に必ず屋上でなくてはいけないわけではないが、なんとなく屋上でとるのが当たり前になっていた。
「今日は、校庭なんだ」
「ふぅん?」
 たまに場所が変わっても、特別不思議ではない。
「ね、早く行こう?」
 水色が子供っぽい愛くるしい笑顔で雨竜の腕を引っ張った。
「う…ん…?」
 やけに積極的に誘う水色に雨竜はちょっと小首を傾げたが、その時は、その程度だった。

「…黒崎達、遅いな」
「もうすぐ来るよ」
 裏通りに面した校庭の隅の日陰に水色と二人で座っていた雨竜は、特に水色と話す事もなく時間を持て余す。 いつもだってたいして喋ってはいないのだが、二人だけになるとその空間がさらに重く、長く感じてしまう。それに、なんだってこんな人気の無い静かな所なんだろうと雨竜は思った。騒がしい所は苦手だから静かなのは良いのだが…逆に会話の無いこの空間を際立たせてしまう。
「…あ…僕、先に買いに行ってくる」
 弁当を持たない雨竜は、いつもパンを購買で買う。それは一護達が来るまでこの場を逃れるのにも丁度よい理由だった。
「その必要はないよ、はいコレ」
「?」
 水色は、雨竜に何かの包みを渡した。
「これ…って?」
「石田君、今日もお弁当持ってきてないんだろうと思ってさ」
 包みのなかには、何所かで買ったらしいパンが入っていた。
「ええ!?いいよそんな、悪いよ!」
「石田君一人暮らしなんだってね?お金、あんまり無いんでしョ?」
「む………!」
 それは、事実だった。いつも家計を切り詰めてなんとかやりくりしている。
「僕ね、お姉ぇさん達からいつもお小遣いもらってるから結構裕福なんだ。だから気にしないでよ?」
 水色が年上の女性何人もとおつき合いがあるのは、この疎い雨竜ですらも知る所だった。この調子の良い性格と子供っぽい愛くるしさを武器に、かなりお姉さん達の間でブイブイいわせているらしい。 彼は外観に似合わず、『大人』なのである。雨竜には彼のようなの生き方がちょっと信じられないのだが。
「ね?気にしないで」
「…ありがとう。それじゃ、頂くよ」
 たしかに今月は家計が厳しい。雨竜は水色の好意を素直に受け取る事にした。
「石田君、コレ系好きでしょ?」
「…う…ん?」
 袋の中はホットドックとフランクロール。どちらも、大きなウインナーが挟み込まれている。たしかに嫌いではなかったが、これが好きだ、と誰かに公言した覚えはなかった気がする。
「一護達遅いからさ、先食べていようよ」
「…そう、だね」
 雨竜もただ黙っているよりは何かを食べている方が、沈黙の気が紛れるだろうと思った。
 雨竜は肉厚のフランクロールに噛み付く。
「ん…く」
  口の中に入りきらない太さのそれを前歯で小さく噛み付き、 外側のパン生地を少し剥がすと中から太いソーセージがあらわれる。雨竜はソレを舌先で突つくように周りに付いた調味料を一度舐めてから口に含むと、軽く歯を立てた。パリッと皮の弾ける小気味の良い音がして、ソーセージが噛み千切られる。雨竜はこの音が、なんだか好きだった。
「…………」
「……何?」
 ふ、と視線をあげると、水色が食事もせずにこちらをジッと見ている事に気付く。
「小島君、食べないのかい?」
「…ん、いや…石田君て…本当にいやらしいなぁって思って」
「え!?」
 突然食事中に、何の思い当たる節の無い事を言われ雨竜は取り乱す。
「ななな何言ってるんだい!?」
「自覚ないのが…どうしようもないよねぇ…」
 ふぅ、と水色は溜め息をついた。
「な…なん…」
「君がさ、いつもホットドック食べてるのをみてるとさ…」
「何…?」
「本当、変な気分になってくるよね…?」
「!?」
 水色が、じり…と雨竜に近付いた。
「小島…君?」
 水色は後ずさる雨竜を壁際に追い詰めた。
「ホント…無理矢理にでも喰わえさせたくなっちゃうよ」
 水色は困惑する雨竜の目の前で、自らのファスナーを降ろした。
「なーーッ!小島君ッ!?何をッ!?」
 現れた小島は、やはり外見に似合わぬ『大人』なソレ。
「はい石田君、あ〜〜んv」
 水色がかわいらしい笑顔でにっこりと微笑み、雨竜の顔にソレを押し付けてきた。
 ぷちっ
 雨竜の頭で何かが切れる。
「ななななな何で僕がそんな事しなくちゃならないんだーーーッ!?」
「声が大きいよ煩いなぁ」
「ややややめるんだ小島君ッ!!」
「まったくぅ…」
 水色ははぁ、と息を吐くと雨竜を見つめ不敵に笑った。
「石田君…僕のパン、食べたよね?」
「!」
 ギクリ…と嫌な予感。
「僕、ただで奢ってあげるなんて一言も言って無いよね?」
「な…」
「食べたよね?石田君♪」
「…ッ!!」
(卑怯ッ!!)
  雨竜の嫌な予感は適中する。
「君は…断れないよねぇ?」
 言って、にっこりと水色が微笑んだ。
 騙された…そう思ったがもう遅かった。最初に水色に誘われた瞬間から、もう彼の手中に落ちていたのだ。しかしいくらなんでもパンの一つや二つで、こんな事までさせられる義理は無い。雨竜が言い返そうと口を開きかけた時、それより先に水色が言った。
「………石田君、ヤられた経験あるでしょ?」
「なッ!?」
 ドキ…
「なっ、なに言って…!?」
 脈拍が早くなる。
「そうでしょ?やっぱり、あるんだね」
「なっ、違ッ!!」
 嘘の付けない雨竜は、不自然な程に必要以上の反応を返してしまう。そして水色は雨竜の反応を見て、図星であることを確認する。
「僕ね、なんとなくわかるんだよ。この人経験あるな〜とかわかっちゃうんだよね。 ホラ、僕こういう可愛い外見でしょ?こういうタイプが狙われ易いとか〜好かれ易いとか〜流され易いとか〜、防護策として知識豊富なんだよね〜♪」
「なッ…!?」
 水色の言っている内容の意味は良くはわからないが、実際雨竜は…その、なんというか、たしかにそういう経験はあった。その点に関しては当たっているのだ。雨竜は動揺をかくせない。水色はそんな雨竜の顔にそっと手を添える。
「君が、そうだな、って気付いたのはね…この…口だよ」
 水色は指を雨竜の口にぐっとつっこんだ。
「あぐ!?」
 噛まれない様歯の外側を撫でる水色の指に、雨竜が苦しがって首を背けようとするが水色のもう片方の手がソレを許さない。
「ホットドックを噛む時の…すごく、すごくいやらしいこの口。絶対喰わえた事あるな、ってすぐわかっちゃったよ」
「そ…んな事…」
 否定しようとする雨竜に、水色はにっこり微笑む。
「…一護と朽木さんの噂、思ったより広まったよね?」
「は?」
 唐突に、話題が変わる。
 一護とルキアが付き合っていて、しかもかなり深い関係になっているという噂。二人の正体を前から知っていた雨竜にとっては、馬鹿げた話で興味などないが、校内中には既に常識的に広まっていた。あの噂の根源はこの男だった。下らない事をするな…と雨竜は思っていたが、これは一護の困る問題であってしかも事実無根。特に自分に関係が無いので気にもしていなかった。それが、どうだというのか。水色が何を言わんとしているか、雨竜にはわからない。
「アレ…僕が流した噂だって知ってたかい?結局さ、ソレが事実かどうかって事は、皆どうでもいいんだよね。ただ、面白がって広がってくんだ。でもね…そろそろ、新しいネタ流したいなっておもってたんだよね…たとえば…そう君の秘密の噂とか?」
「………!」
「学年一の秀才優等生が、じつは…」
 まさかとは思うが、もしや、自分が滅却師である事をどこかで知られたのだろうか!?雨竜の胸が緊張の為、足早に脈打つ。
「……男喰わえて悦んじゃう淫乱だって噂流したら、どこまで広がるかな?」
「なーーッ…!??」
 噂の内容は雨竜の予想とは違った。だが、最悪な噂である。
「そッ…そんなわけないだろうッ!断じて無い!」
 雨竜は顔を真っ赤にして否定したが、 水色はそんな雨竜をくすくすと笑った。
「だからさ、ソレが事実かどうかって事は、関係無いんだよ。噂なんて、ただ広がってくんだ。でもね…そんな噂が蔓延したら、皆が君をどんな目でみるかなぁ?」
「なん…!?」
 水色の手がまた雨竜の顔に添えられ、輪郭をなぞるように頬を撫で、首筋に延ばされる。ビクンと雨竜の体が震えた。
「君……綺麗だよ。肌も白いし、華奢だし…凄く可愛い。知ってる?そういうタイプって…凄くその手の人に狙われ易いんだよ?ね、この学校2年にも3年にも…そういう先輩いっぱいいるって知ってた?」
「!?」
「君、一気に人気者になるだろうねぇ?しかも一人暮らしだって?夜とか…忙しくて寝られなくなっちゃうね?」
 くすくすと笑う水色の笑顔に、雨竜はぞくっ、と寒気がした。
「ぼ…僕を…脅すのかっ!?」
「脅す?違うよ、僕は勝手に喋ってるだけ。君はそれを勝手に聞いているだけ。でしょ?」
 もしここで水色を突き返せば、明日から雨竜はあらぬ噂で辱めを受け、そして今まで通りの生活は出来なくなってしまうだろう。脅迫的なきつい言葉は発せられていないが、これは脅しと何ら変わらない行為だった。
(ーーーーー卑怯者…!!)
 雨竜は初めて、生身の人間を滅却してやりたいと思った。 許されるなら、その小柄な頭に至近距離から弧雀を何本も打ち込んで跡形も無く消し去ってやりたかった。勿論、そんな事はできないが。
「どう石田君…気分盛り上がってきた?」
「……っ…!」
 頭のなかをぐるぐると回る罵倒の言葉と滅却欲求を飲み込み、堪えた雨竜から溢れだしたのは、言葉ではなく、その瞳を伝う涙だった。
「……そんな顔されると…ホントたまんないんだけど」
 水色は苦笑すると、その雨竜の悔しさを噛み締めた口元にゆっくりと口付けた。
「ーーーッ…!」
 雨竜には、それを拒絶する事が出来ない。
「さ、石田君?」
 水色は笑顔で雨竜の前に、体に似合わぬ立派なモノを突き付けた。
「…………」
  雨竜はブルブルと震えながら、ゆっくり口を開いた。


「あれ?石田は?」
 屋上でいつものように昼飯を食べ始めた一護は、いつもの無愛想で生意気でムカつくシルエットの無い事に気付き、あたりを見回す。
「…つうか水色もいねぇけど?」
 あまり気にしていなかったが、よく見れば水色もいない。
「なぁ啓吾、石田と水色は来ねぇのか?」
「さぁ?見て無いけど」
「ふ〜ん…ま、別にいっけど…」
 一護は、特別気にせず会話をそこで打ち切った。


「んっ…んぐ…んっく…っ」
 雨竜は泣きながら水色のソーセージを口イッパイに頬張っていた。たどたどしく舌を使って水色に必死に奉仕をしながらも、なんでこんな事になってしまったんだろうという疑問が雨竜の頭を駆け巡る。
「ん〜…君ホントいやらしいね。すごいえっちな顔してる」
「んんーッ!」
 雨竜は声にならない否定をする。 だがその頭を水色におさえられていて、首を振る事は出来ない。
「…ねぇ石田君、君…飲める人?」
「ふっ…んぅ?」
 水色の言った意味を把握できずに少し目線をあげて水色を見ようとした雨竜の口内に、突然濁流が流れ込んで来た。
「ーーーがッ!?」
 雨竜は口元を押さえ、地面に蹲った。
「あは、やっぱり思った通り飲めない人だね?なんか初々しくて嬉しいなぁv」
 いつも大人の女性ばかり相手にしている水色にとって、雨竜の反応はこのうえなく新鮮だった。
「口開けて石田君」
  口の中に、喉の奥まで広がっている不味い液体を吐き出そうとしていた雨竜の肩を、水色が掴んで体を起こさせる。
「う…ぐッ!?」
 水色は雨竜の口に、無理矢理紙パックの飲料を流し込んだ。それは『牛乳』だった。
「やっぱパンには牛乳でしょ」
「んン〜〜ッ!!」
 吐き出させないように水色は雨竜の口を塞いだ。口の端から白い液体を垂れ流し、雨竜が苦しそうに呻く。何度か大きく咽せこんだ雨竜だが、最期には口内のモノを飲み下した。
「どう?あんまり不味く感じなかったでしょ?牛乳だと思えばいいんだよ!」
「げほっ、ゲホッ…はぁッ、はぁっ…」
 まだ苦しそうに咳き込んでいる雨竜の背を摩りながら、水色は無茶苦茶な事を言う。
「ほら石田君、時間なくなっちゃうよ、急いで!」
「な…にを…」
 雨竜は呼吸を整えながら水色を見上げた。
「ズボン脱いでよ、早く」
「なッ!?」
 雨竜の体が固まる。
「まさかこれで終ったなんて思って無いよね?知ってるんでしョ石田君、何が『終り』なのかなんて」
「あ…」
 雨竜は体を細かく震わせ後ずさった。その足首を、水色が掴む。
「クスッ…初めてじゃないくせに、何純情ぶってんのさ石田君?」
「ーーッ…」
 屈辱的な暴言に、雨竜の顔に血が昇る。だが…
「…そんな態度でいいの?今日の昼休みに石田君が僕のをいやらしくしゃぶって舐めまわしていました〜…って、誰かに言いふらしたくなっちゃうよ僕?」
「く…!」
(卑怯者…ッ!)
 雨竜の頬を涙が幾筋も伝い落ちる。
「ホラ…もう時間あんまり無いんだよ、石田君」
 水色は雨竜のズボンを脱がし始める。 雨竜は、その動作に協力する事も、拒む事も出来ずにただ体を強張らせていた。ズボンを脱がすと、水色はそのまま雨竜の下着に手をかける。
「ーーーや…!」
(やっぱり嫌だよッ…!)
 雨竜は催眠から冷めたように、急に抵抗を始める。
「や…やだっ…嫌だッ!!」
 水色の手を振払い、ズボンを手繰り寄せる。
「冗談じゃ無い…言いたきゃ勝手に言うが良いさ!!皆にだって僕の先入観的イメージって物がある、そんな噂どうせ誰も信じない…!君の勝手にすればいいだろうッ!?」
 雨竜は今まで絶えてきたものを吐き出すように一気にまくしたてると、ゼーゼーと息をきらして肩を上下させた。
「………」
「もう君のいいなりにはならないッ…!」
 もう一言、雨竜は付け足した、そして抵抗した自分に少し自己満足したように口元を緩ませる。
 学年一位の秀才、何所から見ても真面目としか言いようのない優等生イメージを定着させている石田雨竜だ。そう簡単にそのイメージは崩れないはずだ。例え変な噂を流されたとしても、皆デマだと思ってきっとすぐにすたれる…はずだ。
「ふぅん…」
 だが水色は、抵抗をした雨竜にちょっと意外というような顔をして、それからすぐに不敵な笑みを作った。
「……君、一護としたでしょ?」
「!」
 雨竜の視界が、一瞬真っ暗になる。
 水色の口元が、くすり、と笑った。
「知ってるんだよ僕♪一護も嘘とか下手だからね〜バレバレなんだけど。一護が可哀相だからこの事だけは…親友として黙って暖かく見守っててあげようかなぁって思ってたのに…君はそういう態度なんだ?だったら皆に言っちゃうよぉ?」
 水色はなんでも知っている…。
「具体的な名前出したほうが、噂って信憑性あがるからね」
 嘘の苦手なこの二人の事、虚無ではない噂を、しらを切り通す事など出来るだろうか。そしてそんな事をされれば、雨竜だけでなく一護まで困らせる事になる。ただでさえ今流れている噂に苦労している一護に。
「小島君…、君は黒崎の友人だろう…!?」
 雨竜の目からみた小島水色は、一護の親友。…だと思っていた。どうしてこの男は一護の友人なのに、自分はともかく、一護まで困らせるような事ばかりするのだろうか。
「一護は友達だよ。でもね…僕、人を困らせるのって…大好きなんだv」
 水色は満面の笑みで愛らしく言った。
(………鬼畜…)
 友達だろうとなかろうと、彼には関係ないのだ。何を言っても…無駄。雨竜の肩から何かを諦めたようにがくんと力が抜ける。
「でも今はね…一護より、君を困らせたくてたまらないんだ僕…♪」
 愛くるしい水色の微笑みが、雨竜に向けられ、そのまま無抵抗になった雨竜の下着を降ろしていった。

「はぁ…はぁっ、…はぁ…っ」
「…力もっと抜いてよ石田君」
 雨竜は後ろに水色を突き付けられたまま、体を嫌悪に強張らせていた。 拒めなくても、受け入れたくは無い。
「…そういう態度だと無理矢理挿れちゃうからね」
 グッ…
 水色のソーセージが雨竜の蕾を強引に押し開く。
「いッ……ッア!」
 グリュッ!
 必死に拒もうとする雨竜の其処が、水色の先端を勢いよく喰わえ込んだ。
「ひああぁッ!」
「声が大きいよ石田君」
 思いのほか大きい雨竜の嬌声に、水色は慌てて雨竜の口を塞いだ。
「う…ふぅ…うぅッ!」
 息苦しそうに雨竜が呻く。水色を喰わえ込み、拡張された其処の感触が生々しく雨竜の触角を支配する。
「ひ…入っ…て…くるっ…ぅ」
 水色に入れられている。その事実がじわじわと雨竜に絶望感を味わわせていく。もはや挿入されてしまった以上、水色を拒むコトはできない。
(なんで…こんな事に…っ!)
 悔しさに体を震わせる雨竜の瞳から、次々と涙が溢れる。
「…君、ホントに経験者?なんか…処女みたいだよねぇ?」
 先端を突っ込んだだけで泣きながら体を震わせる雨竜に、水色が愉快そうに言った。
「締まりも…イイし」
 水色は自分の先端を喰わえ、きゅうきゅうと締め付ける其処に、 残りを一気に突き入れる。
 ズッ…!!
「ひィ!…ああぁッ!?」
  一気に奥まで貫かれ、雨竜が仰け反って悲鳴をあげる。
「だから声が大きいんだってば、ちょっとは押さえてよね。誰かに見られたいの?」
「んッ、んんッ!」
 雨竜は自分の声の大きさを自覚し、首を左右に振ると慌てて自分でも口を塞いだ。 こんな場面を誰かに見られでもしたら…もう学校になんて来られない。
「…ホラ、あと5分しかないからね…ちょっと急ぐよ石田君」
 5時限目のチャイムがなるまで残り5分しかなかった。水色は昼休み中にコトを済ませてしまおうと考えているらしく、雨竜が慣れるまで待つだとか、そんな事はお構い無しに、いきなり激しく腰を打ち付け始めた。
「ひぃ!痛ッ、イッ…ふっ…あ!うくッ…あッ!」
 碌に濡れてもいない其処を水色が激しく往復する。その度に雨竜の体は大袈裟な程にビクビク痙攣した。
「君がさっさと協力しないから、痛い思いするんだからね?」
「うッ!…う、んぅッ!ぐ…!」
 泣きながら水色に揺さぶられ、必死に自分で自分の声を殺す雨竜。だがどんなに声を押さえようとしても、手で塞いでいても、その口からは嬌声がもれてしまうのだ
(なん…で…こんな事に…)
 擦られる其処からは、摩擦に絶えきれず次第に紅い糸が細く雨竜の脚を伝っていく。
「ん…出る…!」
 水色が小さく呻き、雨竜の中のそれがびくびくと痙攣を始める。
「ひ!?…や…外に…ッ!」
 雨竜は慌てて叫んだ。こんな所で中出しされたら、処理する事も出来ずに午後の授業を受けなくてはならなくなってしまう。勿論、優等生雨竜の頭には、午後はサボって帰ってしまえなどという事など思い付かない。
「…ん、サスガにそれは可哀想かな…じゃ、イクよ?」
「い…あぁッ!?」
 水色は思いきり奥を突き上げると、一気に引き抜いた。そして煥発入れずに雨竜の前髪を掴むと、驚いて何か言いかけようとした雨竜の口に最高潮に膨張したそれを突っ込んだ。ついさっきまで後ろに入れていたそれを、直に。
「んーーーッ!?」
  ゴプッ!ゴポッ!!
「げぇッ!げほっ、がはッ!!」
 一気に口を満たした白濁液を吐き出し、雨竜は蹲って頻りに嘔吐した。
「ふぅ〜、ごちそうさま石田君v」
 水色は満足そうにそう言うと、徐に自らをしまい乱れた服を整えはじめる。
「石田君も早く支度しないと授業遅れちゃうよ?」
「うッ…うっ…けほっ…」
「ホラ、いつまでも泣いてないで…」
 泣きじゃくりながら今だ咽せている雨竜の後ろ姿に声をかけた水色は、そのあまりに無防備な後ろ姿にたまらなく悪戯心を突き動かされる。
「…くす…v」
 水色は転がっていたパンの袋に手を延ばした。そして未開封のままだったホットドックの包みを開くと、中からソーセージだけを抜き取る。背を向けたまま蹲っている雨竜に近付くと、水色はソーセージの先端をひくついている雨竜の孔にぐっと押し込んだ。
「う…!なッ!?」
 大きいといっても、 人のそれ程は太くはない。先程まで水色を喰わえさせられていた雨竜の其処は、その異物を簡単に喰わえてしまう。行為は終わった物と油断していた雨竜は、咄嗟に抵抗することが出来なかった。
  ずぷぷ…
「あ…あぁッ痛…いッ!」
 だがその長さはなかなかのモノ。そしてソーセージにこびりついたマスタードは、水色によって傷つけられた傷口にひりひりと過剰な程の刺激を擦り付けてくれる。
「…ほんと、コレ系好きなんだね石田君」
  ずぽっ!
 水色はソーセージを全て埋めると、指で更に奥まで押し込んだ。
「ひィッ!」
  雨竜の蕾がそれを中に飲み込み、きゅう、と再び閉ざされる。水色はパンの袋を止めていたテープを剥がすと、中に入ったそれが出てこないように雨竜の入口をテープをクロスさせて止めてしまった。
「なッ…何すん…!?」
「さ、急いで石田君」
 水色はその上から強制的に雨竜の下着とズボンを履かせた。中にソーセージを入れられたまま服を着せられた雨竜は、慌ててそれを脱ごうとする。
「や…やだッ!抜いて…」
 言いかけて、雨竜は口を咄嗟に閉ざす。ざわめく声が近付いてくる。人の気配。
「あ、二組がもう来たね?」
 5時限目が体育なのだろう、体操服に着替えた二組がゾロゾロと二人の横を通り過ぎる。
「…君は…それを其所で抜いてから来るのかい?別に構わないけど?」
 くす、と水色が笑う。
「ーーっ…!」
 次第に増えてくる人影を横目に、雨竜は唇を噛み締める。
「じゃ、僕は先にいくからね。授業に遅れないようにね?優等生石田雨竜君!」
 絶句している雨竜にひらひらと笑顔で手を振ると、水色は駆け足で校舎に入っていった。
(なん…で…なんでこんな事に…ッ)
 雨竜は流れ落ちる涙を人目につかないように拭った。

つづく。

 

 極悪鬼畜水色、全世界に向けて発進!(笑)ていうか、水色はもともと鬼畜なんだけどさ。彼がもし雨竜に興味持っちゃったらもう、雨竜のような不器っちょなコは逃げきれないと思うのね。そして水色ならそんな雨竜を見て心から楽しんで遊んでくれそうじゃないですか。名前はヘンな小島水色(うりゅも人の事いえない)外見はお子様でも中身は大人なんだぜ!(コナンかよ/笑)
 この話…シリーズ化するかも。(見たい人、はたして何人いるんだろう/笑) 超マイナーだろうがなんだろうが、オイラは水色×雨竜推進!ここでしか見れないようなエグイ水雨をかいてやるぜー!増やせ鬼畜水雨人口!同志求む!(無理!/笑)

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2003.02.09

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