「…こ…こんなの、入んないよぉ」
帝国兵の膝の上に乗せられた少年は、
肉棒の先を押し付けられたまま
異物の侵入を肉体が拒む。
このような暴力を受けた事のない少年にとって、
人間の大人達の其れは、あまりにも大きい。
「玩具にもなれねぇゴミには用はねぇんだよな」
見ていた一人の兵士が剣を抜いた。
「!」
少年の喉に、冷たい感触。
「死ぬか?入れるか?どっちだ?」
出来なければ、殺される。
「い…入れますっ、ちゃんと入れますぅ…!」
死にたく無ければ…
彼等の望み通りの玩具に。
「よーし、それでいいんだよ」
チン、と剣が鞘におさまる音を震える身体で耳にしながら、
少年は尻の力を懸命に緩めようとする。
「うっ…、うぅッ…!」
だがどうすれば、こんなものが入るようになるのか
やりかたがわからない。
「小鳥ちゃんは初めてだからなぁ?一人じゃ出来ないんだろ?」
「しょーがねーなガキは」
「手伝ってやるぜ」
大きな手が数本、少年の身体を押さえ込んだ。
「オレ達は優しいからなぁ」
堅く閉じた其処に、指が捩じ込まれる。
「ひぇッ!?」
感じたことの無い異物感に、少年が奇声をあげた。
「指でもきついぜ」
もう一本の指が、狭い其処を開こうと割り込んで来る。
「ぅあッ!?」
さらに、強引にもう一本。
「いぎぎぃッ…!」
受け入れようと言う意思は見せたものの、
未知の恐怖に怯える身体が拒絶をする。
「なんだよまだ3本しかはいらねぇのか?」
「あんまり手間取らせンな!」
「ううぅ〜ッ、痛…いっ!」
無意識に行為から逃れようと、
少年は羽根をばたつかせながら身を捩った。
背後の帝国兵がその羽根先を顔に受け、舌打ちする。
「邪魔くせぇなコレ」
帝国兵は暴れる羽根をわしづかみにすると、
枝を振払うように押し退けた。
「そんなもの斬っちまえよ」
「そうだな」
少年の羽根の根元に、剣が突き付けられる。
その剣が羽根をすぅっと撫でると
赤い筋が、羽根に滲んだ。
「ひぅッ!?」
怯えた少年が羽根の動きを慌てて止めるが、
剣を手にしたその手は止まらない。
赤い線を目印にするように、剣先は狙いを定め
振り上げられる。
「嫌…嫌ぁ!ごめんなさい…やめて…!」
羽根はランカスタにとって大事な身体の一部。
手足を斬られるのと同じだった。
「バッサリいくぜぇ」
「嫌ぁぁ!」
それに羽根は唯一の、
人間から逃れる手段でもあるのだ。
「ーーーよせ!」
斬られる寸でのところで、剣の動きが止まる。
一人の帝国兵がその手を掴み止めたのだ。
「なんだよ?斬ったほうヤりやすいだろ」
不満そうな声に返って来た言葉は、
決して情の有るものでは無く。
「羽根斬ったら、まるで人間の子供虐めてるみたいじゃないか?」
自分達の為。
「あぁ…そうか」
「コレは、亜人の象徴だもんな」
羽根があるから、人間じゃない。
羽根があるから、何をしても許される。
罪悪感も、何も抱かない。
そのために、残すだけ。
自分達を正当化する為に。
「しょーがねぇな…」
その理由に納得のいった帝国兵は、少年の羽根から手を離す。
「これで…勘弁しといてやる!」
そして羽根の先を握りなおすと、羽毛を数枚乱暴に引き千切った。
「痛ぁーーッ!?」
散らばる羽毛に、笑いが舞う。
「おい、そんなことより早くやろうぜ」
「あぁ…そうだな」
少年の中に埋められていた指が、
思いだしたようにその蠢きを再開する。
「ひぃッ!?」
動き出した指に、少年の身体が強張った。
「…羽根!」
「ご…ごめんなさい…っ!」
咄嗟に動きそうになる羽根を慌てておさめ、
少年は帝国兵に逆らわず従う意思を見せる。
それは少年が自分の身を護る為の防護策として、
唯一思い付いた手段だから。
「しっかし狭いな…」
「う…ぐっ…んんッ…!」
それでも内側を触られ、掻き回される感触は、
やはり不快でしかない感触。
肉体は拒絶から抗えず、帝国兵達を苛つかせた。
「さっさと拡がれよ!」
拳が、少年の頭を殴る。
「あぅ、ご、ごめんなさい…っ」
痛みと恐怖で泣きながら
少年は謝る事しか出来ない。
逆らえばどうなるか、少年にはわかっていた。
彼等の機嫌を損ねないように振舞わなくては、
命がないということだけは。
「ちっ…もういいや」
突如として、指が抜かれた。
解す行為に飽きたかのように。
「ひっく…ぐすっ…ごめんなさい…もっと頑張ります…」
泣きじゃくっている少年を持ち上げると、
帝国兵は自分の膝の上にのせた。
「そろそろいけるだろ」
「…えっ…?」
指で解した其処に、先程の異物が押し付けられる。
「…ていうか、いけなくてもいれるけどな?」
背後から聞こえた声は、少年の身体を強引に下に押し付けた。
「うっ…!?」
熱く堅い肉の塊は、まるで鋭い武器のように
反射的にキュゥと締まる其処を力ずくでこじ開ける。
「ぃあ…ッ、ぎぃああああァッ!」
沈む身体に突き抜ける激痛。
身体を裂かれる初めての痛み。
「ようやく先っちょ入ったな」
「いっ、いうっ、ううーっ!」
顔を真っ赤にして苦悶の表情を浮かべる少年の腰を掴むと、
その手は少年の身体を自分の身体に引き寄せる。
「い…ぎッ…!?」
メリメリと言う音が聞こえて来そうな程、
抵抗を押し退けて、其れは少年の身体を割り貫く。
「い…だいっ!…裂けちゃっ…身体裂けちゃうッ!!アアアアァッ!」
真っ二つにされそうな激痛に泣いても、
その手が少年の身体から離される事など決してなく。
強引に、そして容赦なく、
少年の小さな身体に、帝国兵が根元まで捩じ込まれた。
「…ちゃんと入るじゃねぇか?」
「あぐ…ううっ…!」
感じた事の無い箇所が痛む痛覚と、
内側に感じる内臓を圧迫する異物感。
痛くて、苦しくて、そして怖くて、
見開いた瞳からは、ぼろぼろと大粒の涙が溢れおちる。
「これでようやく使えるぜ」
「!?」
ずッ…と内側を擦られ、少年の身体がビクンと跳ねた。
「いやぁっ!…動かな…っで…っ!お願っ…」
少し動かれるだけで、其処が切り裂かれそうな痛み。
「あぁ?動かさなきゃいけねぇだろうが!」
帝国兵は少年を動かしやすいように抱え直すと、
少年の身体を一気に持ち上げる。
「ひいいぃッ!?」
深く刺さっていたものが、内臓を裏返しながら抜取られていく。
「おぉ、すっげぇ吸い付くわ」
吸盤に吸われているようなきつい感触を楽しむと、
帝国兵は持ち上げた少年を再び己の上に沈める。
「いッ…ぎぃっ!」
身体を裏返されて行くような感覚は、
今度は再び引き裂かれる様な痛みとなって少年を襲う。
「それっ、どんどん速くなるぜ!」
「ひぇっ!?」
まるで人形のようにその小さな身体を軽々と持ち上げると、
帝国兵は己の昂りの上でその身を踊らせた。
「うああああぁッ!?」
少年の視界が、今までに見た事のない速度で上下に揺れる。
滑りの悪い狭い其処を、お構い無しに突き上げ、
帝国兵は貪るように、少年を犯した。
「痛いッ!痛ッ…う、あうぅッ!」
軋む身体と捩れる粘膜。
無理矢理に喰わえさせられた其処は
抜かれるタイミングに合わせて、ポタポタと赤い雫を垂らす。
「尋常じゃ無いくらい締まるぜ!もうイキそうだ」
背後の男の息づかいが次第に荒くなって来るのを耳元で聞きながら、
少年は涙で霞んだ視界を為すがままに揺らし続ける。
「…クッ…出る!」
少年の腹の奥底で何かが弾けた。
「えぁッ!?ひやぁぁァッ…っ!? 」
放たれた液体が傷付いた内側に満遍なく染み渡り、
擦られ痺れた粘膜の痛みを増幅させる。
「い…いだっ…あぁっ…痛い…よぅ…っ…」
ズキズキと下半身全体が痛む中、
ようやく少年から抜取られていく凶器。
じわりと熱い液体が内臓から溢れだし、
綺麗なピンク色の線が、あどけない尻の狭間から
生々しくも幾筋もの道を象っていく。
「なかなか使えそうな孔だぜ。まだキツいけどな」
「まぁ仕方ないさ。まだ小鳥だもんなぁ?」
撫でるには乱暴に、ぐしゃ、と大きな手が少年の髪を乱す。
少年は泣きじゃくったまま、その手に頭を揺さぶられる。
「よかったな…これでみんなに使ってもらえるんだからな」
「首が繋がったんだぜ?」
少年は別の帝国兵にあやすように抱え上げられ、
その膝にのせられた。
「ひっ…ひぃっ…」
先程の行為で痛む其処に当たる、熱い塊の感触。
思いだされる先程の激痛に、少年の身体がガタガタ震えはじめる。
「ほら…喜べよ」
覗き込む威圧的なその顔は、少年に恐怖を植え付ける。
生か死か、究極の二択。
少年には、片方しか選ぶことができない。
「は…はい…」
少年は両目から涙を溢れさせたまま
引き攣った笑みを浮かべてみせた。
「よーし、それでいい…しばらく可愛がってヤルぜ」
「あ…っ、あっ、うあああぁーーーッ!」
そしてその不自然な笑みは、
すぐに泣顔に変わる。
2010.02.27
どうやっても 魅夜には、彼の過去はこういう妄想しか思い付きません。(笑)