†裏商店6†
「はぁ…ん、んっ、あっ」
淫猥な孔を、もう何度往復した事か。
「あっ、んあっ」
気持ち良い、
たしかにそれはとても気持ちの良い孔だ。
だが。
「ちょ…おま、まだ…か?」
「んっ、んっ…あぁん」
嘘だろ、オイ。
そんな気分になる。
なぜなら、いつまでたっても
この淫乱眼鏡は満足しやがらないのだ。
「…勘弁してくれ」
オッサンにはもう、限界だった。
「なるほど…浦原が押し付けるわけだ…」
こんなおいしい状態の竜弦を放棄するなど、
おかしいとは思ったのだ。
おそらく予想以上の薬の効果に
自分でも手がつけられなくなったのだろう。
無責任な事だ。
「くろ…さき…黒崎…っ」
「……やれやれ」
一心は溜息混じりに苦笑した。
こんなにも甘え求めて来る竜弦など、
後にも先にも見られるものではない。
できることなら応えてやりたい。
だがもう、肉体が応えられそうには無かった。
「ん…そういえば…」
そんな時、ふと思いだしたのは
浦原に渡された小瓶。
中は液体、どうやら飲み物のようだ。
それを渡された時の言葉を思いだす。
『疲れたらお飲み下さいね?』
それが今じゃなくて何だというのだ。
(これは…絶対あやしいよな)
だがわかっている、浦原が渡すものが
マトモなモノなんかじゃない事は。
「黒崎ィ……もっと…ぉ」
葛藤する一心に、淫魔に蝕まれた竜弦が甘えた声で求めてくる。
普段の憎ったらしい素振りが 嘘のように、
この竜弦は可愛い。
かなりエロい。
もったいないのだ、ここでお開きなのは。
「ん、あ…あぁ、わかったわかった!」
一心は己の身の危険よりも、欲に負けた。
「まぁ…まさか死にゃしないだろ」
意を決したように栓を抜き、
一心はその無気味な液体を喉の奥に流し込んだ。
「うお…おおぉッ!」
薬は、予想通りの精力剤。
「んぁっ、あぁッ…!!」
効果は覿面だった。
薬を飲んだ直後にして一心にはみるみる精力が蘇り、
いや…蘇るなんてもんじゃない、むしろ倍増。
まるで若く一番元気だった時のような
激しく無茶な体位すら何の苦でもないくらいに。
「う、あ…黒さ…っ、ちょっ…激しっ…!?」
しかも硬度も太さも持続力すら、増加したようで、
何度でも、イケる。
サスガの淫魔眼鏡ですら怯む程の強烈な効果。
「んなこと言ってもお前…んお、出る!」
「んッ、んあッ!」
もはやあれだけせがんでいた竜弦の方が
いまや押され気味だった。
「おやおやぁ〜励んでますねぇお二人さん」
そこに諸悪の根源が、障子の向こうからひょっこり顔を覗かせた。
「お飲みになったんですねぇ、黒崎さん」
扇子で口元を隠し、
ニヤニヤと楽しそうにそんな二人の様子を見ている。
「浦原…っ、この薬いったい…!?」
一心は激しく腰を竜弦に打ち付けながらも、
疑問を浦原に投げ付ける。
そのあまりの薬の効果の強さに、
ただならぬものを感じて。
「えぇ、凄いでしょう?石田さんに使用した薬と対で購入したんですよ。
霊力の高い黒崎さんなら、さぞ効果お有りでしょうねぇ〜♪」
これは霊力の高さに比例する効果を発揮するものなのだという。
予想はしていたが、そんなことだろうとは思った。
だが、この男が調合したのではないというだけ、
まだ マシだったかもしれない。
「まぁ何にせよ…」
浦原は交わう二人に近付くと、
突かれ乱れる竜弦の頭を撫でる。
「石田さんは御満足のようですから宜しいじゃ無いですか?」
「…っ!!」
竜弦は一層顔を赤らめ、何か言いたげではあったが、
否定の言葉は聞かれない。
イイ具合に出来上がって来ているのは隠しようのない事実だった。
「そうそう…それはさておき。こちらも準備が整いました」
浦原は撫でていた手を放すと、
竜弦の眼前にある障子に手をかけた。
「「……?」」
この部屋は三面障子張りのつくりだ。
浦原が先程から出入りしているのは廊下に通じているものなのだろう。
もう一面は、外へと通じている。
一心は其所から入って来たのだから、それは確かだ。
そしてもう一面…目の前のこの障子は、まだ開かれた事は無い。
「それでは……御開帳〜〜!!」
浦原はその謎の障子を、
勢い良く開いた。
「うわあああぁあーーーー!?」
目の前に現れた自分に似た顔に、
どちらともなく悲鳴に似た驚愕の声があがった。
「竜弦ッ!?」
「う…っ、…うりゅ…うりゅ…うッ?!」
まるで鏡でもみているように、
同じ体勢で、同じように。
「おっ、おっ…親父ィ!?」
「…一護…!?」
そしてそれは、こちらの親子とて同様の動揺。
「なっ、雨竜!な、なにし…こんな」
理性を失っていた淫乱は、息子を目の前に必死に理性を立て直す。
親の威厳を取り戻そうと、懸命に無駄な足掻き。
「それはっ、こっ、こっちの台詞だよ!なにやって…!?」
とんでもない姿を親に見られ、そしてとんでもない親の姿を目の前に、
息子は必死に取り繕う台詞を探した。
「なっ、何で親父がここにっ!?」
自分の親が性交をしている姿と言うのは、子供にとっては衝撃の光景。
たとえ今の自分も同じだとしても、それは棚にあげて。
「それは俺も聞きたい所だな、一護」
そしてまだまだ子供だと思っていた自分の息子の雄の姿に、
親としては複雑な思いを抱くものだ。
「いやぁ、感動の親子の御対面ですねぇ♪」
飛び交う言葉を唯一、愉快そうに眺める浦原。
「浦原…っ、謀ったな…ッ!!」
眼鏡越しに睨みつけられながら、帽子と扇子に顔を隠し
浦原は肩を竦めながらも、愉快さにその肩が笑っている。
「と、いうわけでして……」
パチン、と口元を隠していた扇子を閉じる。
「皆さんで…仲良くやろうじゃございませんか?」
その下から現れた口元がニィと笑った。
「それにしても…みなさん本当にお気付きじゃ無かったんですねぇ?
この障子は霊力を遮断する効果がありましてね、
お二方とも、ずっと隣の部屋にいらしたんですよ?」
「「「「な…にィ!?」」」」
ここは浦原の屋敷なのだ。
変な仕掛けがあっても何も不思議な事は無い。
しかしまさか、隣の部屋の人物の霊圧を探れないほどの
強力なシールドと消音障壁だとは。
つくづくこの男のつくるモノは底しれない。
「……ま、こうなりゃしょうがねぇか」
そんな不毛なこの空間。
一番最初にこの状況を受け入れたのは、年の功。
驚愕の対面に止まっていた影の一つが、動き出す、
「!?」
竜弦は自分の中で動き出した感触に、表情を強張らせる。
「なっ!?やめ、動…っ、んあッ!?」
息子の前でそんな姿をさらすわけには…
そう思い必死に保とうとする理性を、
下半身から破壊されていく。
「こっちも変な薬のせいでな、じっとしちゃいられねーんだよ」
「やめ、ろ…んッ!あ…あぁッ…は」
驚きに一瞬は止まりはしたが、その間も熱は高まり続け、
もはや、押さえ切れなくなっていたのだ。
この現状、もう何を言い逃れや取り繕う必要があろうか。
こうなったら、開き直ったが勝ちだ。
そう割り切った大人な思考回路だった。
「お前だってそうだろ?石田」
「や、め…くろさ…あぁッ!!」
開き直った男に全力で攻め立てられては、
必死に理性を取り戻そうと勤める男も
身体に蔓延した薬の効果にさからえなくなる。
「い…や…あっ…ん、んっ…い、…イイっ…!」
自分の息子が目の前で見ているというのに、
更には自分を攻めたてる男の息子にまで見られているというのに。
「あっ…は、ぁ…んぁっ!」
竜弦の身体は侵された快楽に飲み込まれていく。
「「…………」」
目の前で乱れる男を、目を丸くして見つめる子供達。
「りゅ…竜弦?」
こんな父の姿は、見た事など無い。
雨竜のなかで父親はいつも厳格で頑固で冷徹で…
こんな、こんな乱れた堕ちた姿など勿論みたことなどなくて、
想像する事すらできなかったのに。
「石田の親父なのか?……すげぇな」
だがはじめて雨竜の父に会った一護にしてみれば、
この人はこういう人なんだと思われるのも無理も無い事で。
「なっ…、ち、違う!こんな…竜弦はいつもはこんなんじゃ無…!」
咄嗟にフォローするような反論を口にして、雨竜自身が戸惑う。
別にこの人をフォローする必要も義理もないはずなのに、
なんだか、悔しくて。
「んあっ…あぁっ!は、ぁ、イイ…黒崎…ぃ」
そんな息子の心情を知らずか、目の前で浅ましくも乱れ、
快楽を求める己の父の姿。
フォローをしたところで、こんな姿を晒されては何の意味も成さない。
「竜弦…っ!なんで…何やってるんだアンタ!?」
腹立たしくて、泣きたくて、
雨竜は目の前の顔に怒鳴り付けた。
「ぁ…あ…う…りゅ…」
とろんと虚ろな視点の瞳が、雨竜を見つめる。
「!」
その様子が尋常じゃ無くて、雨竜はようやく竜弦が
何か薬を盛られたのだろうという事を悟った。
おそらく、傍で笑っているあの男に。
「あんた…一体何をされ…んッ!?」
問いかけようとした口元を、目の前の顔が吸い上げた。
「りゅ、竜…んむっ」
くちゅ…んちゅぅ…
竜弦は雨竜の唇に、まるで強請るように口付ける。
その激しいディープに雨竜は言葉を紡げなくなってしまうのだ。
「おいおい、自分の息子だぞ?わかってんのか石田」
もう誰でもよくなってしまったのか、息子に強請るように口付ける
その様を苦笑しながらも、一心は竜弦を攻める動きを緩めない。
「おい、クソ親父!」
「ん?何だ一護」
腰を揺らしながら、まるでいつもと変わらない様子で
一心は一護に答えた。
「何だじゃねぇ!その人、い…石田の、親父…だろ!?」
「そうだな。エロくて可愛いだろ?最高だぜ」
「そっ、そんな事をきいてんじゃねぇ!」
なんで、こんな状況になっているのか。
それがいまだに息子達には順応できない。
「まぁ細かい事はどうでもいいじゃねぇか一護!」
一心は雨竜に戯れている竜弦を雨竜から引き剥がし、身体を抱き起こした。
「あっ!?や…!」
一心の太い其れを根元まで飲み込み
ぐちゃぐちゃと淫らな音をたてる竜弦の其所が
息子達の眼前にさらされる。
「やめ、黒崎!…あ、あぁ、…ん、はぁっ」
「もういいじゃねーか石田!見せてやろうぜ」
一心は自分達の繋がった箇所を一護と雨竜にみせつける。
「あ、あぁっ…!」
ぐぷっ じゅぷっ ぬぶっ
竜弦の淫らな孔が淫猥な音をたて一心をくわえこむ。
自分達の親父達だと言う事は理解していても、
その様はあまりにもエロティックで扇情的で。
「………!」
一護はごくりと生唾を飲み込んだ。
「……石田…お前の親父……エロいな」
「なっ…何をそんな…」
「なんか俺…こんなの見せられたら…」
雨竜の面影のある顔が、目の前で乱れ堕ちているその姿、
一護が興奮しないわけがなかった。
いや、一護じゃなくてもそうだろう。
「ん…あッ!?」
しばらく動きを止めていたそれが己の中でびくんと跳ね上がり、
雨竜が身体を強張らせる。
「石田…とりあえず、親公認ってことで…!」
「何いって…あ、あぁっ!?」
一護が、腰を動かしはじめる。
「やめっ、黒崎…あ!」
竜弦を見て興奮した一護は、容赦なく雨竜を突き上げ始めた。
「んあ…貴様…、人の息子に…あ、あぁッ!」
とりあえず自分の姿は棚にあげ、
目の前で性交を始めた息子達に怒号を浴びせようとした竜弦の声は
甘く尾をひいてなんの効果もなく。
「説得力ねぇぞ石田」
一心に一声、笑われた。
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息子's 参入。
もうあとはエロ全開で!
2007.12.24