<恒例>
手塚「わかっている。もうそういう時期だ、わかっている。何も言うな」
雨竜「毎年恒例だもんねぇ」
狩谷「もう七周年なんだって?」
ネス「そうか、このサイト七年もやってるのか…」
八戒「七年はさすがに長いですねぇ」
ジェイド「そうですか?たった七年ですよ?」
セイロン「七年などほんの一瞬ではないか」
潤「はいはい、年寄りは黙ってて(苦笑)」

 

七周年記念座談会・第一部
(2009.07.11

座談会参加者

<アレはいいけどそれはダメ
手塚「……むぅ…(キョロキョロ)」
ネス「どうした?そんなに辺りを見回して」
雨竜「浮遊霊でもみつけたかい?」
狩谷「浮遊霊だって!?ばっ、ばばっ、バカ!いるわけないだろそんなの!!変な事言うなよっっ(汗)」
ジェイド「おやぁ何をそんなに狼狽えているんです?もしかして幽霊が怖いのですか?(含笑)」
狩谷「こっ、ここ怖くなんかないよ別に!」
ジェイド「そうですか?それでは私の知っている雪山の女の霊の話をひとつ…」
狩谷「やややめろーー!(汗)」
潤「やっぱ怖いんだろお前(笑)」
狩谷「こ、怖いからじゃないぞ!そんなもの非現実的だし、いるわけないじゃないか!下らない!」
雨竜「いや、霊って割とその辺に普通にいるんだけどね」
セイロン「うむ。霊体には霊体の世界がちゃんとあるのだぞ」
狩谷「う、嘘だ!そ、そんな事いって、ぼ、ぼぼ僕を惑わそうったってそうはいかないぞ!!(汗)」
ネス「悪魔や妖怪には実際に会っているくせに今更霊は否定するのか…?」
雨竜「ていうか死神状態の黒崎って霊みたいなもんなんだけど」
狩谷「あれは死神だろ!幽霊じゃないだろ!違うだろ!」
八戒「必死ですねぇ(苦笑)」
ジェイド「それだけ夏樹はお化けが怖いんですねv」
狩谷「怖くないったらっ!」
潤「最強の幻獣が幽霊を怖がるのもどうかと思うけど…」
狩谷「何か言ったかい!?」
潤「いーや別に」
狩谷「まったく、君が変な行動をするから妙な話になったじゃないか!」
手塚「む…俺のせいになるのか?」
八戒「それで、何を探してたんです?」
手塚「いや、別に探しているのでは無い。今日はいつどこから乱入者があらわれるかと思うと…」
ネス「あぁ、そういうことか」
ジェイド「どうせ警戒したってしなくたって来る時は来ますよ」
雨竜「そうそう、来たらいつものように撃退すればいいじゃないか」
潤「お前等は戦えるからいいかもしれないけど、非戦闘員にとっちゃ自力で撃退できないんだから乱入は脅威なんだぞ?」
セイロン「だからいつも助けてやっておるではないか」
手塚「まぁ…たしかに助けて頂いてはいるのだが…」
潤「大体被害被った後だけどな!」
雨竜「そんな事言ったって僕らも結構手一杯なんだから仕方ないだろう」
ネス「どうにもあの理不尽な展開からは抜けだせないんだよな」
手塚「戦力が足りていないのではないのか?」
八戒「そういうわけでもないと思うんですけどねぇ…」
セイロン「今でもなかなか良い布陣だとは思うのだがな」
ジェイド「まぁ、戦力が多いほうが良いに越した事はないですけどね」
狩谷「そういえば、味方にすると戦力が期待できそうな人がこの間いたじゃないか?」
手塚「戦力…あの侯爵の事か?たしかに強そうではあるが…」
狩谷「ば、ばか!違うよ!間違ってもそんな事口にしちゃだめだって!(慌)」
雨竜「そうだよ!また乱入して来たらどうするんだよ!?(汗)」
手塚「む!す、すまん…軽率だった」
ネス「もしかして、ティエリア・アーデのことかい?」
狩谷「そうそう!そっち!」
ジェイド「あぁー、この前いきなり攻撃してきたお茶目な人ですね!」
潤「お茶目か…?本気で殺されかけたけど!?」
ジェイド「うっかり殺そうとするなんて天然お茶目さんですよねぇv」
雨竜 「あぁ…そういやこの人も最初うっかり殺そうとしてきたんだっけ…」
ネス「自分の事はお茶目で済まそうと言う魂胆か…」
ジェイド「たしかに、彼の操っていた音機関は相当殺傷力の高い代物でした。それに彼自身の性能も…とても興味をそそられます」
八戒「彼はネスティさんのお友達なんですよね?」
ネス「別に友達というほど親しくなってはいないが…」
手塚「何を言う、お互い身体の中身を覗きあった仲だろう。それはもう立派な友だ」
潤「なんだかエロいんだかグロいんだかわからない表現だな…」
八戒「七周年記念ですし、せっかくだから彼も座談会に誘っちゃいませんか?」
セイロン「うむ、それはよい!人が多い方が祭事はにぎわいがあって良いからな♪」
雨竜 「それに彼が協力してくれれば、戦力もあがるしね」
狩谷「頭数が多い方が個人の被害が減るし、フフ…」
ネス「え?今なんて…」
狩谷「いやいやなんでもないよ?とにかく呼ぼうじゃないか。友達は多い方が楽しくていいだろう?」
ネス「そうだな…彼ももっと人と接する場が必要だろうし、皆がそういうなら誘ってみるのもいいか」
狩谷「そうしようそうしよう!…クックック道連れ道連れ…♪」
潤「狩谷って…やっぱ黒いよな」
八戒「それを知ってて止めない貴方もですけどね」
ネス「で、どうやって誘うつもりなんだい?」
雨竜「え!?連絡先知らないの?君友達なんだろう?」
ネス「連絡先など聞いてはいない。だから別に友達と言う程親しくないってば!」
ジェイド「てっきりネスティなら知ってるかと思ったんですけどねぇ」
ネス「まぁわからないことはない…と思うけど、少し時間がかかるよ?」
セイロン「構わぬぞ。別に急いではおらぬ」
ネス「そうかい、それじゃあ…ちょっと連絡してみるよ」
手塚「しかし連絡先は知らないのだろう?一体どうやって連絡し…」
融機人起動中「アクセス…!(キュイーン)」
潤「うわッ!びっくりした(汗)」
融機人起動中「サーチモード起動、ターゲット『ティエリア・アーデ』検索開始!」
手塚「…迷子検索機能付きか?」
八戒「あいかわらずのメカっぷりですねぇ」
融機人起動中「…………む、反応無しか。サーチレベルを上げて検索範囲を拡大してみるとしよう」
狩谷「対象の位置確認か…多目的結晶でも似たような事は出来るけど、結晶を保有しない人間は無理だものな」
セイロン「融機人殿の感知能力は誠に天晴れ」
融機人起動中「僕だって相手が普通の人間だったら探せないぞ。ティエリア・アーデは特殊な感応能力の…あぁ、ちょっと今話し掛けないでくれないか、気が散る!」
手塚「む、すまん。もう話し掛けないから心置きなく探してくれ」
融機人起動中「……………(検索中)」
ジェイド「それにしてもネスティは非常に興味深い性能をしていますよねぇ。起動中の頭の中身、是非覗いて見たいですねぇ(興味津々)」
雨竜「こらこら!分解しちゃダメだからね!?(汗)」
ジェイド「…いやぁ冗談ですってばv」
セイロン「そなたの冗談は笑えぬものがおおい…」
融機人起動中「通信エラー・no data
………おかしいな、該当する個体データがどこにも見つからない…?こんなはずは…」
八戒「おや、故障ですかネスティさん?」
融機人起動中「違う!僕を機械みたいにいわないでくれ!」
一同(どうみても機械だよな…)
融機人起動中「念のため意識レベルまでおとしてもう一度検索してみるか…(ぶつぶつ」
ジェイド「…まぁ、戦争をしている様でしたからね。見つからない可能性も当然あるでしょう。仕方有りません」
手塚「…それはどういう事だ?」
雨竜「つまり…戦闘中に最悪の事態が起こった、ということだね…?」
潤「最悪の…って、うわ、なんかこんなふざけたサイトでそういうのってリアル…」
セイロン「戦いとは、本来そういう覚悟を持って挑むものぞ」
八戒「そうですねぇ…」
狩谷「……わかってるさ。僕だってわかってはいるけどさ…」
手塚「むぅ………」
融機人起動中「いや、まて……いた!ティエリア・アーデをみつけたぞ!(ターゲット・ロックオン)……よし、アクセスした」
潤「お!まじで!?」
狩谷「 な、なんだよかったぁ。一瞬最悪の事態が起きたかと想像しちゃったじゃないか」
セイロン「うむ、無事に見つかってなによりだな」
ネス「…………ティエリア・アーデ…?…こ
れは一体………!?」
八戒「それじゃあネスティさん、遊びにくるよう彼に伝えてくださいね?」
ネス「伝える事はできるが…彼は来ないかもしれない。いや正しくは…来れない、のほうが…」
ジェイド「なんですか?私達の誘いは受けられないと、そういう事ですか?」
ネス「い、いやそうじゃなくて、彼はいま…宇宙にいるんだ」
狩谷「宇宙!?これまた遠いな随分と!まだ戦闘中なのかい?」
ネス「いや、戦争は一段落したと言っている…だがどちらかというと、距離の問題よりも……」
雨竜「距離よりも、何?」
ネス「 来るのは不可能と言うか何と言うか…その…」
八戒「なんなんですか?いったい」
ネス「なんと説明したらいいかな…えーと」
手塚「なんだかよくわからんな」
セイロン「…えぇい面倒な!どれ、我に替わるが良い!」
ネス「え?替わるって、ちょッ!?」
セイロン「あー、あー、コホン。聞こえておるのであろう!我が招いておるのだから遠慮せずに参られい!光栄に思うが良いぞ!(大声叫)
ネス「ぎゃあああッ!?(キー−ーン)」
セイロン「うむ。これでよいな」
八戒「セイロンさん…ネスティさんの耳元で思いっきり叫んだって向こうにはきこえないんですよ?(苦笑)」
セイロン「何?そうなのか?」
狩谷「電話じゃ無いんだからさ…」
ネス「く………来る…って、…(クラクラ)」
雨竜「うそ、届いてるし!?」
狩谷「なんで!?意外とアナログ!?」
手塚「電話代わりにも使えるのか…便利だな…」
ネス「ぼ…僕は機械じゃ…無……ぃ(気絶)」






<形なき訪問者>
ジェイド「いやぁ〜楽しみですねぇ。ティエリア早く来ませんかねぇ(そわそわ)」
八戒「どうしたんです?そんなに浮かれて。珍しいですね」
ジェイド「彼は存在そのものが非常にそそられます(興味津々)!みなさんも前回彼の性能を御覧になったでしょう?」

潤「のってたメカのバズーカ砲と、なんか変な言語でごちゃごちゃしゃべってた事しか覚えてないなぁ」
狩谷「そういや僕は酷い目にあわされたぞ!」
雨竜「あーそうそう、ネスティさんもやられていたっけね」
セイロン「結局アレは何がおこっておったのだ?」
ジェイド「ハッキング&強制シャットダウンですね。あれは明らかに人為的な能力…」
八戒「でも彼は機械ではない、とネスティさんは言っていましたが?」
ジェイド「機械ではなくても人為的なものは造れるのですよ」
狩谷「それってやっぱり…」
ティエ「どうした、無事かネスティ・ライル!(慌)」
潤「噂をすれば…来たみたいだぞ?」
セイロン「おぉ、意外と早かったの♪」
八戒「ティエリアさんいらっしゃ〜いv」
雨竜「お茶を用意して待ってたよ」
ティエ「な!?悲鳴と共に接続が途絶えたから何事かと来てみれば…なんだこの緊迫感のない雰囲気は!?」
ジェイド「あぁ、ネスティの最後の悲鳴だけが届いてたんですね。納得です」
狩谷「セイロンさんの声が聞こえたわけではないんだ?…そりゃそうだよな」
手塚「…むぅ、電話には使えんのか…」
ジェイド「それより…なんですかティエリア?そのハレンチな恰好は!」
ティエ「え?」
八戒「本当ですよ、貴方全裸じゃないですか!?そんな挑発的な格好でこのサイトの敷地をうろうろしちゃいけませんよ!!なんて危ない!」
ティエ「あぁ…これは…」
八戒「ほら、これでも羽織って!……(スカッ…)…え!?触れない?!」
ティエ「当然だ」
雨竜「…あれ?なんか君、そういや身体透けてない?」
潤「ていうか…お前今浮いてるよな?」
ティエ「そうだ」
八戒「えーと…これってどういう術ですか?」
セイロン「とにかくそれでは衣が着れぬであろう、術を解いて元にもどってはどうだ」
ティエ「それはできない」
手塚「…できない?」
ティエ「今の僕は肉体を持たない意識だけの存在だからだ」
ジェイド「意識だけの存在?」
潤「…えー、ということはつまり…うわわわわわわ!?ひょっとして幽霊ーーー!?」
狩谷「ギャーーーーー出たーーッ!!嫌ーーーーッ!!(泣)」
手塚「悪霊退散!悪霊退散!!」
ティエ「勝手に殺さないでもらいたい!僕はヴェーダになったんだ!」
セイロン「ヴェーダ…何か聞いた事があるきがするが、何だったか」
雨竜「言ってる全然意味わかんないなぁ」
ジェイド「ネスティ、説明を!(叩起こし)」
ネス「う、う〜ん?(起動)」
ティエ「なんだ…そこにいたのかネスティ・ライル。どうやら無事のようだな」
潤「つうかお前が無事じゃないだろう!?お前が死んでるだろ!?」
狩谷「おおおおおおお化け!お化けッ!!幽霊ーーーッ!!」
ティエ「違うといっているだろう!」
ネス「ティエリア・アーデ…そうか、やはりそういう状態か。どうりで肉体データが見つからないはずだ」
八戒「ネスティさん?ちょっと僕ら状況が把握できないんですけど」
セイロン「この者の言う事は我等にはようわからぬ」
雨竜「それに僕が見たところ、彼は霊とも違う感じがするんだよね…」
ネス「たしかに、彼は霊の類いとは違う」
手塚「それではなぜこのような状態なのだ?(スカスカ)」
ティエ「…やめろ。掻き回すな、粒子が乱れる」
ネス「これは視覚化した彼の意識体なんだよ」
ティエ「今は人間にも認識出来るよう視覚的粒子濃度を上げている」
ジェイド「一種のホログラフのようなもの、ということですか?」
雨竜「それで霊感がない人でも普通に見えていたのか」
八戒「それじゃ本体は別の所にいるってことなんですね?」
ティエ「そうだ。僕は今宇宙に存在するヴェーダの中にいる」
狩谷「な、なんだ、本当に幽霊じゃないんだ?(ホッ)」
ネス「……たぶん、皆が思っている状態ではないけれどね」
潤「宇宙が遠くてこれないから映像を送ってきてるんだろ?おいおい、ボクらだってこのくらいはわかるぞ?」
ネス「いや遠いから来れないんじゃないんだよ…彼はもう、自分の肉体そのものが存在しないんだ」
一同「はい?」
ティエ「そのとおりだ。ティエリア・アーデは銃で撃たれ肉体の生命維持機能を絶たれた」
潤「ちょっ…!?」
狩谷「やっぱり死んでるんじゃないか!完全に死亡じゃないかそれ!」
雨竜「君、やっぱり死の自覚のない霊…か?」
ティエ「死んだのではないと言っているだろう」
八戒「でも自分でいったじゃないですか!?肉体の生命維持機能を絶たれたって!」
ジェイド「普通の人間はそういう状態を『死』っていうらしいですよ?」
ティエ「僕は肉体の朽ちる前に意識データをバックアップしてリジェネを介しヴェーダに転送した。だから僕は今ヴェーダと共に有る」
潤「…なにいってんだ?」
セイロン「…ううむ…ヴェーダ殿という者に瀕死のところを助けられて世話になっておる、ということなのか?」
ティエ「違う、ヴェーダは僕だ」
八戒「えーと僕の記憶が確かなら、あなたの名前はティエリアさんですよね?」
ティエ「そうだ。僕はティエリア・アーデだ。そしてヴェーダだ」
ジェイド「…ネスティ、説明を!」
ネス「ええと…何から話したらいいのやら…(苦笑)」






<禁術×禁術>
ネス「…というわけで、ヴェーダっていうのはある人物がある目的の為につくった宇宙に存在する量子演算処理システムで、彼はその計画の為に造られたイノベイドという生体端末なんだ。分かりやすく言うと、マザーコンピューター・ヴェーダに生み出された人工生命体ということさ」
手塚「なんと、それではもともと人間ではなかったというのか!?」
雨竜「…君、それもわかってなかったの?」
狩谷「流石にそれには気付いてたよ。何者なのかは、今初めて知ったけどね」
ジェイド「遺伝子操作とナノマシンによる老化抑制能力を備えた人工生命体ですか…つくづくそそられますねぇティエリアは」
八戒「それで、なんで現在こういう透明状態になっちゃってるんですか?」
ティエ「それは僕がヴェーダだからだ」
手塚「またそれか…やはりよくわからん」
ネス「一端末だった彼はヴェーダをハッキングして、自らをヴェーダのシステムと化したのさ」
ジェイド「ふむ…子機が親機を乗っとって自分が親機に成り上がったという感じですか。それで今まで使っていた器は用済になり、新たな器に住み替えたんですね。まぁ、捨てる前に先に壊れてしまったようですが?」
ティエ「少々違うが…まぁ、いい。そういうことにしておく」
ネス「皆もこれで理解出来たかい?」
潤「ようするに、お前自分をバカにしてた奴を見返してやったってことだろ?」
狩谷「下克上で階級が昇格したってこと?そうだよね、能力のあるものは上にいくべきなんだ」
手塚「ふむ、強敵を打ち倒しトーナメントを勝ち抜いて優勝したのだな」
セイロン「修行して新たな力に開眼し、ついに竜に至ったということか」
八戒「僕が妖怪に転身したのと似たようなものでしょうか」
雨竜「滅却師最終形態を得る為に犠牲をはらったのと同じだね」
ネス「…い、一応皆それなりに理解はしてくれたようだぞ?」
ティエ「もういい…そういうことにしておく(溜息)」
潤「しっかし不思議な能力のやつら本当多いよなこのサイト。そんな簡単に人間が機械になっちゃうもんかねぇ…あ、そうか元々人間じゃなかったんだっけ?」
ティエ「………(黙)」
潤「 …あれ?ごめん!もしかして悪い事言った?(汗)」
ティエ「…別にそんなこと気にしてなどいない。僕はヴェーダだからな」
セイロン「さて…それは果たして本心なのであろうか?」
ティエ「なんのことだ」
八戒「とぼけますねぇ…貴方、それでよかったんですか?」
ジェイド「本当は後悔してるんじゃないですか?」
ティエ「……こ、後悔などしていない!僕はヴェーダだ!人間と接触する必要はないのだから身体など不要!」
狩谷「…なんていうか、未練あるのがばればれだね」
手塚「反応を見れば明らかだ。未練のない振りをして強がっているのだろう」
ネス「そりゃそうさ…あれだけ人間になりたがっていたんだからな…」
潤「じゃあ機械になんかならなきゃいいのに」
セイロン「何かやむにやまれぬ事情があったのであろうよ」
雨竜「なんだか不憫だな…」
八戒「…ねぇジェイド?」
ジェイド「お断りします」
八戒「僕まだ何も言っていませんよ!?」
ジェイド「私に何を造れというつもりです?」
八戒「おや…わかってしまいましたか(苦笑)」
潤「そっか!お前たしか人間もつくれるんだっけ!」
手塚「ならば彼を造ってやればいいのではないか?」
ジェイド「フォミクリーは複製術ですよ?生体情報がないものは複製のしようがありません」
セイロン「そうか?では以前あやつの身体を調べておった時に何をしていたのだ?」
ジェイド「!」
ネス「もしかして、前回すでに彼の肉体情報を!?」
ジェイド「はぁ…セイロンはするどいですねぇ…(溜息)」
雨竜「本当にしてたんだ!?いつのまに…」
ジェイド「『術者が倒れたからじゃないですか?』の直前ですかねぇ」
狩谷「あのタイミングで!?抜け目ない人だなぁ」
八戒「抜け目ないというか…もはや恐ろしいですね」
ジェイド「彼は人間ではないようでしたから生体情報を頂いても生命に問題ないと思いましたので…まぁ、たしかに生体情報は拝借致しましたが…ただの興味本意です。それだけですよ」
潤「でもこれで術の材料はそろってるんだろ?だったら造れるんじゃないか!ケチケチしないでつくってやればいいだろ?」
ジェイド「わかっていませんね…たとえ造ったところで、其れは彼ではありません。同じ形をした別人なのですよ」
セイロン「しかもそなたが造ると、基本的に狂暴化して理性の無い不完全なものになる…のであったな?」
ジェイド「…………えぇ……ですから、私はもう人間は造らないと決めたのです」
狩谷「うーん…やっぱ無理か…」
ティエ「……おい、先程から一体なんの話をしている?」
潤「あぁ、今取込み中だから」
雨竜「ちょっと黙ってて君」
八戒「むこうで一人で遊んでてくださいね?」
ティエ「なっ…そっちから呼びつけておいてなんだというんだ!?人間は…理解しがたい…(悩)」
ジェイド「もうよろしいでしょう?私に複製を造らせようなどと、いいかげん諦めて頂きたい。どうせ、碌なものなどできないのですよ」
狩谷「おしいなぁ…道連れを増やすのは無理か…」
潤「そこかよお前!」
狩谷「そこだろう!?」
ネス「純粋に彼の力になろうという気はないようだな…(苦笑)」
手塚「ふむ…俺にはその技術の細かい事はよくわからんが、中身をコピーしないで身体だけという事はできないものなのだろうか?」
ジェイド「!」
潤「…なるほど、それだ!」
狩谷「そうか、彼の場合『中身』はもうあるんだから器だけあればいいんだ!」
ジェイド「意識情報を複製せず肉体と生命機能だけを複製する……それは盲点でした」
雨竜「死神の義骸技術と同じ原理か。空の肉体に霊体意識が入り込んで動かすんだね?」
ネス「意識が存在しなければ人格は形成されない…それなら狂暴化して暴れることもないだろうな」
手塚「それに人格が無い状態ならば、人を造った事にはならないのではないだろうか?」
セイロン「うむ、それなら失った四肢を復元するのと同じ事…道理に反するものではないな。そなたもたまには役にたつ事を言うのだな」
手塚「…たまに…な…」
ネス「どうだい、これで何の問題もなさそうじゃないか?」
ジェイド「ですが意識情報を完全に削除出来るとは限りませんよ?」
潤「お前天才なんだろ?やればできるって!きっと!」
狩谷
「いつものように不遜な態度でやればいいじゃないか」
ジェイド「…しかし、どんな形であれ私はもう生体複製は造らないと…(悩)」
八戒「はぁ……まったく、いらいらしますね」
ジェイド「八戒?」
八戒「いいおっさんがうじうじしないで下さい、調子狂うじゃないですか?どうせ過去に犯した罪は消えないし、罪を繰り返さなかったところでこの先も貴方が許されることなんてないんですよ! 」
ジェイド「!」
潤「うお…いつになくきっつい事言った…(汗)」
八戒「そんなことより、今の自分が何かしてあげられることしてあげようとは思わないんですか?」
ジェイド「………」
八戒「それが貴方の罪の上塗りになろうと僕の知ったことじゃありませんけどね、自分が満足する結果になればそれでいいじゃないですか。いっときますけど、これは貴方にしかできないんですよ!?」
ジェイド「………」
ネス「…僕も手伝おう」
八戒「ネスティさん?」
ネス「君の過去の実験失敗の原因…複製に必要だと言う第七音素、それは回復術の素養のことだろう?だったら、僕にはそれがある。僕の魔力を使ってくれて構わない」
ジェイド「………」
ネス「それに…僕は、暴走を抑制させるシステムを肉体に埋め込む事ができる」
雨竜「ちょ、そんなこと出来たの!?初耳!」
セイロン「………ゲイル技術、か」
ネス「やろうと思えば意の侭に操れるように改造することも可能だ。だがこの場合、万が一間違って意識が造られてしまった際の暴走欲のみを抑制するようにすればいいのだろう?」
狩谷「…今さらりと恐ろしいことを言わなかった?」
潤「そういやこいつもマッドサイエンティスト一族の血統だっけ(苦笑)」
ネス「もう使うつもりはなかった思いだしたくも無い融機人の禁術だけど…君が複製の暴走をおそれているというのなら、僕もそれを使用しても構わない」
ジェイド「ネスティ…」
ネス「彼に…人間の身体をつくってやってくれないか。頼む」
ジェイド「………」
狩谷「ネスティさん随分と親身だな…」
八戒「彼が人間になりたがっていたのを一番知っているのはネスティさんですもんねぇ」
セイロン「自分の願いにも重なるのであろうよ」
ジェイド「やれやれ………まったく、お子様達が好き勝手言ってくれますねぇ…(溜息)」
ネス「……やっぱり無理か…?」
ジェイド「わかりました、やりましょう」
手塚「おお!天の岩戸がついに開いた!?」
ジェイド「ただし、私も肉体のみの複製はやったことはありませんからね。どうなるかは保証出来かねます」
潤「まぁ…それは仕方がないだろ、誰もお前を責めたりしないよ。こっちも無理いってやらせてるんだしな?」
セイロン「上手くいけば幸い、という事で良いのではないか。やるだけやって見ればよいのだ。これは人助けなのだからな、胸を張るが良い」
ジェイド「……そ〜ですよね?ど〜せいままで何十体も造ってきてるんです、ここで失敗して化物ができたとしても私の知った事ではありませんよ!さぁ〜いきますよネスティ!実験実験!♪ ほら、ぐずぐずしない!貴方の第七音素を根こそぎつかわせていただきますよ!」
ネス「え!?ちょ!全部は困る!うわぁ!?(拉致)」
一同「 ………」
狩谷「いっちゃったね…」
八戒「…さっきまで悩んでたかと思ったら、これですもの」
セイロン「いつに無くいきいきしておったな」
手塚「……あの人に任せて本当によかったのだろうか」
潤「本当にちゃんとしたもの造って来るのか?」
雨竜「…ちょっと、後悔してきた」






<器と中身>
ティエ「…で、いつまで僕をここにひきとめるつもりだ!?」

八戒「まぁまぁまぁ!」
雨竜「まぁまぁまぁ!」
セイロン「其所に座って茶でも飲むが良い」
ティエ「座れないし液体も摂取できない!もういいだろう、一体なんだというんだ」
狩谷「まぁまぁまぁ!(苦笑)」
手塚「…なぜ本当のことをいってやらないのだ?身体ができるまで待てと言えばいいではないか」
潤「ああいうタイプは本当のこというと逆効果なんだよ」
手塚「何故だ?あいつだって本当は身体が欲しいのでは無いのか?」
八戒「それがツンデレっていうものなんですよ!」
手塚「そういうものなのか…むずかしいものなのだなツンデレとは」
ジェイド「おまたせしました〜皆さん♪」
ネス「で…きた、ぞ……」
狩谷「お、やっときたか!」
雨竜「心なしかネスティさんがヨレヨレなんだけど…?」

八戒「しぼられまくったみたいですねぇ(笑)」
ティエ「なんだ?いったい…」
ネス「ティエリア・アーデ、これを君に…」
ジェイド「じゃじゃ〜〜ん!」
ジェイド&ネス合作
ティエ「!!!!!」
一同「 おおッ!見事な出来栄!!」
ティエ「これは…!」
雨竜「君の義骸…じゃなかった、肉体だよ」
潤「複製品だけどな、かなり精巧らしいぞ?」
ティエ「僕の身体……人間の……」
手塚「まるで眠っているだけのようだ…今にも動き出しそうだな」
狩谷「まったく機械も使わずにクローンを造っちゃうなんて…信じられないよ」
八戒「たいしたものですねぇジェイドの術も」
セイロン「全く以て天晴れ!本物と寸分違わぬ仕上がりだな」
ネス「いや、じつは正確には少し違うのだけどね」
ジェイド「老化抑制情報を解除するのはなかなかたいへんでしたが…いやぁなんとかなりました」
ティエ「!!……年を…とるというのか?」
ジェイド「えぇ、肉体は成長し年も取ります。人間のようにね。…余計なお世話でしたか?」
ティエ「…人間のように……」
八戒「ささ、どーぞお使い下さいな!」
セイロン「うむ、遠慮するでない」
狩谷「さっそく中にはいってみたらどうだい?」
ティエ「……いいや断わる!」
一同「なっ…」
ティエ「僕はヴェーダ。人間に未練など無ければ、干渉するつもりも無い。まして肉体など、僕には何の意味も無い!」
ジェイド「…………」
手塚「…落ち着け、気持ちは分かるが、怒りを堪えろ!」
ネス「ティエリア・アーデ…君は」
ティエ「うるさい!君の仕業かネスティ・ライル!余計なことはしないでもらおう!」
ネス「本心じゃ無いのはわかっているぞ…?」
ティエ「だまれ…僕はヴェーダなんだ…!肉体など…」
ジェイド「…………そうですか、いらないのですか」
ティエ「必要無い!」
ジェイド「それでは…さっそく解体いたしましょうか♪(微笑)」
一同 「なっ!?」
ジェイド「まずは扱いやすいように手足を切り落として…髪も全部そり落としておきましょうかね〜」
ティエ「ま、まて…!?」
ジェイド「腐りが早まるので内臓を全部だして…瞳はくり抜いて観賞用にホルマリンにでもしましょうか」
ティエ「や…やめろ…!(汗)」
ジェイド「おやぁ?だっていらないのでしょう?」
ティエ「いっ…いら、…ない!」
ジェイド「貴方が受取を拒否した時点でこれは私の所有物。どうしようと私の自由。それではさっそく…」
ティエ「よせーーーッ!?(汗)」
ジェイド「おやおやぁ〜いらないんでしょう〜?(微笑)」
ティエ「うぐぐ…!」
雨竜「…楽しそうだね?」
八戒「楽しんでますね」
手塚「さっきのは怒っているのではなかったのだな…」
潤「どうやって弄ろうか考えてたんだろうな」
ティエ「くッ…くそッ!いらないったらいらないんだ!やるなら好きにすればいいだろう!さっさと僕の見えない所にやってくれ…!」
ジェイド「逆ギレですか?……まったく、思った以上に意地っぱりですねぇ(苦笑)」
???「ふぅん…いらないんだ?」
一同「!?」
ティエ「リジェネ・レジェッタ…!」
雨竜「誰…って、うわ!?同じ顔の人が!?」
潤「しかもこっちも透明で全裸かよ!」
ティエ「君はヴェーダに居ろといっただろう!」
リジェネ「遅いんだよ、帰りがさ。ちょっと出かけるだけだっていったくせに」
ティエ「仕方ないだろう、彼等にひきとめられていたんだ」
八戒「えーと、こちらはどちらさまでしょう?」
潤「お前に関係あるやつって事は見ればわかるんだけど」
リジェネ「あぁ…はじめまして、かな。僕はリジェネ・レジェッタ。ティエリアを通して君達の事は知ってるよ」
雨竜「通して…どういうこと?」
リジェネ「脳量子波領域での感応能力を使っているのさ」
八戒「のうりょうしはのかんのうのうりょく?」
ネス「えっと、一種のテレパシー能力だと判断してくれ。僕と交信している時もそれを使っているんだよ」
ジェイド「なるほど…それであらかじめ私達の事を知っているわけですか」
セイロン「しかしそなたら本当に瓜二つだな」
手塚「双子だったのか?」
潤「そういや双子ってお互いに共感しあう超能力あるってよくきくよな」
リジェネ「同じ顔なのはDNAが同じだからだよ。塩基配列パターン0988タイプ、それが僕達さ。ねぇティエリア?」
ティエ「……あぁ」
リジェネ「ティエリアもこの事しばらく知らなかったんだよね?ふふ…あの時のティエリアの驚いた顔ったら」
ティエ「う、うるさい!」
ジェイド「自分と同じ顔の存在に遭遇し驚く…まぁ、普通そういうものですよねぇ…(苦笑)」
狩谷「ということは…彼はクローン人間か!」
ネス「ティエリアがオリジナルというわけではないからそれも少し違うな。型番が同じ、というのが正解かもしれない」
リジェネ「あぁ…君だね、よくヴェーダに侵入してくるのは」
ネス「失礼ながら無断でお邪魔させて貰った」
リジェネ「イノベイドでもないくせにヴェーダにリンクできるなんて…しかもよくレベル7まで侵入したものだね?イノベイドだって特別な個体にしか接続が許可されていないのに…面白い性能だなぁ君。誰に造られたの?」
ネス「……両親なんだが…」
八戒「まぁ誰もネスティさんが天然物とは信じませんよねぇ…(苦笑)」
ティエ「そんなことより、何をしにきたんだリジェネ・レジェッタ!」
リジェネ「そうそう、ねぇ、それいらないんだろうティエリア?じゃあ僕が貰ってもいいよね?」
狩谷「それって…もしかしてこれ?」
ジェイド&ネス合作
リジェネ「そう、それ」
ティエ「なっ!」
手塚「すまないが、それはそいつの為に…」
ジェイド「あぁ!それは名案です。いいんじゃないですか?」
ティエ「何ッ!?」
ジェイド「おやぁ、どうしました?ティエリアはいらないのでしょう?」
ティエ「ぐっ…!」
リジェネ「だったらいいでしょティエリア?」
ティエ「し、しかし、それは君じゃなく僕の容姿だ!」
リジェネ「どうせ君と僕の違いなんて髪型くらいじゃない」
ティエ「むぐぐ…!」
八戒「…そうですねぇ、ティエリアさんがいらないっていってることですし、こちらの方にあげちゃってもいいんじゃないですか?」
雨竜「…遺伝子情報も同じってことだし、適合性も問題ないんじゃない?」
ジェイド「ですよね〜♪」
ティエ「き、君達本気で言っているのか!?(汗)」
ジェイド 「本気ですよ?(含笑)」
手塚「しかしそれではせっかく…むぐっ」
ネス「君は馬鹿か?本当に空気の読めない人だな」
セイロン「良いから水をさすでない!そなたもこの流れにのっておくのだ!」
リジェネ「僕、本当はこういうサラサラヘアがよかったんだよねぇ…♪」
ティエ「それが君と僕の唯一の外見上の違いなんだぞ!?君まで同じ髪にしてもらっては困る!」
リジェネ「なんで君がそんな事きめるの?大体さ、君ばっかりずるいんだよ。ちょっと先に造られたからって、自分が特別だと思わないでよね!?」
ティエ「ティエリア・アーデはイオリア・シュヘンベルグよりトライアルシステムを託された唯一のガン○ムマイスターだ!」
リジェネ「そんなの昔のことでしょ?君もうマイスターじゃないし。それに
僕が協力したからヴェーダ奪還できたんだからね!もっと感謝してくれてもいいんじゃない?」
ティエ「まったくまたその事か…いいからおとなしくヴェーダに帰るんだ!」
八戒「おやおや…こんなところで兄弟喧嘩ですか?」
狩谷「喧嘩してる内容は兄弟喧嘩らしからぬ異様な発言だけどね」
リジェネ「随分偉そうに言ってくれるじゃない。…君がスリープ時にロックオン・ストラトスの立体映像こっそり再生してるの僕知ってるんだからね!」
ティエ「そっ!?それは極秘情報だ!情報漏洩だぞ!!(汗)」
リジェネ「立体映像なんか出してなにしてるのかなー?」
ティエ「な、なにって…!?な、なな何もしていない!(動揺)」
リジェネ「君さぁ、ロックオン・ストラトスに変なコト教わり過ぎちゃったんじゃない?(含笑)」
ティエ「リジェネ・レジェッタ…口にしていいことと悪い事がーーッ!!(金目)」
リジェネ「あははすぐ怒るんだから。ティエリアの短気ぃ!」
ティエ「発言を撤回しろ!!」
リジェネ「嫌だよ。ふーんだティエリアの人間かぶれ!出来損ない!失敗作!不細工!バーカバーカ!!」
ティエ「君は性格も顔も歪みきっている!!その存在万死に値するッ!!(怒)」
雨竜「同じ顔で容姿をけなしあっても…不毛な口喧嘩だなぁ」
手塚「なんだかだんだん口論の質がおちてきていないか?」
潤「いくら高性能でも言ってる事は案外幼稚なんだな…(苦笑)」
ジェイド 「喧嘩するのは構いませんけど、さっさと決めないとこれを処分してしまいますよ?いいんですか?」
0988タイプ「え!?」
リジェネ「わあぁ!?待ってッ!」
ティエ「やめろッ!!」
リジェネ「壊される前に僕がっ…!」
ティエ「だ…だめだ!それは僕の身体だ…!!僕が…ッ!!」
一同「お!」
ティエ (ティエリアin)
狩谷「やった入ったぞ!」
八戒「やれやれ、ようやく入りましたか」
セイロン「なんとか誘導にのってくれたようだな」
手塚「…!なるほど、誘導だったのか!」
雨竜「君、本当に気付いて無かったの?」
潤「こういう奴はこうでもしないと素直に人の好意に甘えられないんだよ」
手塚「それがツンデレか…ツンデレとは本当に面倒なものだ…」
リジェネ「本当だよまったく、入りたいなら最初からさっさと入ればいいんだ」
セイロン「そなた、最初からそのつもりでおったのだな」
リジェネ「ヴェーダから見ていてあまりにもじれったかったからね。ちょっと刺激してやったんだよ」
狩谷「あれ?でも君もあの身体がほしかったんじゃないの?」
リジェネ「いらないよ?だって僕は別に人間になりたいなんて思わないもの。大体、僕が人間の肉体でいた時期なんてほんの数カ月だしね」
手塚「ふむ…同タイプでも随分思考は違うのだな?」
リジェネ「ティエリアが変なのさ。人間と長く接し過ぎたっていうか、人間なんかに心を許し過ぎたっていうか…『僕は人間だ』なんて言い出した時は正直ちょっとひいちゃったよ。まったくイノベイドとして不良品だよね?あ〜ぁ僕の方が絶対ヴェーダのメインシステムにむいてるのに」
雨竜「君もティエリアさんと同じくヴェーダっていう機械の一部なんだね?」
リジェネ「そう。
僕達は共にヴェーダであり、一つなんだ」
ジェイド「どちらかが欠けると維持できなくなるものなのですか?」
リジェネ「そんなことはない。
僕らはいつも交替でスリープ状態になっているからね。それにたとえ僕らがどちらともスリープしていたとしても、ヴェーダ自体は機能し続けているんだ。少しセキュリティが甘くなるけどね」
ネス「それらをふまえた上での頼みなんだが…ティエリア・アーデを少しの間お借りできないだろうか?」
リジェネ「ちゃんと返してくれるなら、しばらくティエリアを貸してあげてもいいよ。その間は僕がティエリアに替わってヴェーダのシステムを管理するからね」
八戒「お兄ちゃんのかわりに御留守番ですか。えらいですねぇ」
リジェネ「たまには息抜きして人間ごっこでもしてくればいいんだよティエリアはさ。…それじゃあとはよろしく!(消)」
狩谷「うわ…消えちゃった…」
ネス「どうやら視覚感応粒子濃度を下げたようだな」
八戒「それにしても、きっと彼は自分で気付いていないんでしょうねぇ」
雨竜「何が?」
八戒「自分も充分人間臭い行動をしていたことにですよ」
手塚「確かにそれは言えているな」
ネス「ティエリアの思考は彼にも大きな影響を与えているのだろうね」
セイロン「実際、中々兄思いの弟であったからな。感心感心」
潤「兄弟思いねぇ…ボクは案外アレは兄貴追い出して家で羽伸ばしてるタイプじゃないかと思うぞ?」
ジェイド「どちらにしろ喧嘩する程仲が良いというやつですよ。ちょっと赤い髪の誰かさんを思いだしてしまいますねぇ」
ティエ「…う…ん………」
手塚「む、手が動いたぞ」
セイロン「気がついたようだな」
ティエ「…重力を……感じる…?」
雨竜「よかった、うまくいったんだね」
ネス「身体の調子はどうだい?」
ティエ「これは…本当に僕の身体になったのか…?妙な感じだ……」
ジェイド「えい!(殴)」
ティエ「痛い!」
一同「ちょっ!?」
妖怪八戒「えい!(茨責)」
ティエ「うわあああぁあ!?(悶絶)
一同「何をしている!?」
ジェイド「ふむ、神経系等の接続も充分のようですね」
八戒「よかったですね、これで完璧に人間の身体ですよv」
ネス「そ、そういうことか…」
潤「もっと普通に調べろよ…(苦笑)」
ティエ「はぁはぁはぁ…やはり身体など不要だ…!(半泣)」






<心を癒す嘘も有り?>
雨竜「まぁせっかく久しぶりの生身なんだし、お茶でも飲んで話そうよ」
ティエ「………熱い……」
セイロン「しばらく何も口にしておらぬのだろう?菓子でも食されよ」
ティエ「………甘い……」
手塚「色々な感覚を噛み締めている様だな」
ネス「当たり前の事にも感動するものなんだよ。特殊な状況下におかれているとね」
八戒「ところでティエリアさん?」
ティエ「な、なんだ?まだ僕に何か!?(警戒)」
八戒「いやですねぇ、そんなに身構えないでくださいよ」
狩谷「あんなことされれば警戒するだろう普通…」
八戒「人間になって、どうしたかったんです?」
ティエ「え?」
雨竜「そうだね、未練があるってことは、何かやり残した事があるってことだよね」
ティエ「い、いや、そういうのでは…」
セイロン「そなたはもう自由なのだぞ?思うようにすれば良いのだ」
ティエ「…!…あなたの声…」
セイロン「うむ?」
ティエ「…いや、なんでもない。貴方はロックオン・ストラトスじゃない」
セイロン「うむ??見ての通り違うぞ?何を言うておるのだ?」
潤「中の人だろ」
八戒「中の人ですねぇ。よくあることです」
狩谷「ロックオン・ストラトスって誰だろう?」
ネス「同じ組織にいた彼の想い人だよ」
ティエ「ネッ、ネスティ・ライル!!君は極秘情報を軽率に口にし過ぎる!!(汗)」
ジェイド「いーじゃないですかいまさら。どうせさっきリジェネが言っていましたよ?」
手塚「立体映像をこっそり再生していると言っていたな」
ティエ「
え!?いや…それは……こ、この飲物は良い味だな、うん」
潤「うわ、しらじらしく誤魔化した!」
八戒「こっそり再生してなにしてるんですかねー?v」
ティエ「ち、違う!そういうのでは…」
ジェイド「SEXしたいんでしょう?」
ティエ「ブーーーーーーーッ(茶噴射)」
雨竜「ストレートだなぁ…(苦笑)」
ティエ「げほ、げほ!」
ジェイド「ホログラフ同士で シュミレーションしていても虚しいでしょう。良い機会です、ヤりにいけばいいではないですか」
セイロン「うむ、せっかくの生身を得たのだ。添い遂げるがよかろう」
ティエ「ちがっ…それはッ……」
潤「ったく、あいかわらず強情だな。こういう時は素直に流れにのっとけよ!勢いで!」
ティエ「無理だ……っ…不可能だ…!ロックオンは…………」
ネス「皆、そのくらいにしてやってくれないか?じつは彼の想い人は…もう亡くなってるんだよ」
一同「えっ」
ティエ「……ロックオン……(遠い目)」
八戒「それは…しりませんでした」
雨竜「そうか…それでホログラフを…」
セイロン「敬愛する方に先立たれる気持ち…我にはよくわかるぞ………」
ネス「だからその事には触れないように…」
ジェイド「……ま、それはそれ、これはこれです!
こうなったら乗り掛かった船です、全面的にティエリアの妄想を実現させてあげようじゃありませんか!」
一同「は!?」
ジェイド「どうせティエリアも偽者の肉体です。相手も偽者でいいじゃありませんか!会えればそれなりに喜ぶんじゃないですか?」
一同「なにその理屈!?」
八戒「ジェイド…あなたは一度も会っていない人は情報が無くて造れませんよね?」
ジェイド「ええ、私には無理ですね」
ネス「僕だって、無の状態から製作する事は無理だぞ?」
狩谷「だったら…」
ジェイド「ですから、そういうのが得意な方がいらっしゃるじゃありませんか」
雨竜 「そういうのが得意?……はっ!まさかそれって!?」
デュフ「おや、私をお呼びになりましたか(華麗に登場)」
一同「ぎゃあああ来ちゃったーーーーーーッ!!!!(大汗)」
八戒「なんて前フリするんですかジェイドーーーッ!」
手塚「悪魔が魔王を召喚してしまった…!」
潤「上手い事言ってる場合か!逃げるぞ!」
狩谷「いや、まて…?どうやら今日はこっちは眼中にないみたいだぞ?」
デュフ「ああ…!なんという珍しい麗しきファルサアアァァス!!(はぁはぁ)」
ティエ「なッ!?なんだ!何者だ!?(後ずさり)」
雨竜 「たしかに彼はかなり特殊な人間だから、興味を持つわけだよねぇ」
ティエ「気安く触るな!なにをする!」
デュフ「あぁん、つれないですね…そこがまた旨そ…もとい素敵v」
ティエ「しつこい!なんなんだこの人物は!?」
セイロン「それにしても、なんでわざわざあやつを…」
ネス「そうか…わかったぞ!彼なら外観情報と性格行動パターンさえ把握すれば…!」
ジェイド「えぇ、その人に化ける事は可能なのではないですか?」
潤「なるほど!そういうことか」
八戒「幸い僕らには興味ないようですし、この際協力してもらっちゃいましょうか!」
ジェイド「というわけで国光!侯爵をここにつれて来て下さい」
手塚「何故俺!?」
ジェイド「いいからさっさといきなさい。複製されたいですか?10人くらい増やして地下二階にばらまきますよ?」
手塚「それは困る!(汗) わ、分かった!いま呼びにいく…(溜息)」
狩谷「凄い脅し文句だなぁ…」
八戒「ジェイドにしか使えないですね(苦笑)」
デュフ「お待ちください〜vv(追)」
ティエ 「それは受理できない!!(逃)」
手塚「侯爵、少々いいだろうか」
デュフ「おや…なんです?貴方がお相手して下さるのですか?」
手塚「ち、違う!少し頼みたい事が有るのだ…」
デュフ「んっふふ…私の力が必要だというのですね?」
手塚「う、うむ、不本意ながらそのとおり」
八戒「他の方はティエリアさんの気をひいといて下さい」
雨竜 「内緒にしておいて急に会わせて吃驚させようって事だね」
セイロン「うむ、任せておくが良い」
潤「おいティエリア、あいつから身を隠す場所を教えてやるよ。こっちだ!」
ティエ「あ、あぁ、すまない!」
ジェイド「守備は整いましたね。さて…それでは、ネスティ!」
ネス「あぁ、わかってる。そこのPCを使わせてもらうよ……(アクセス) ……デュファストン侯爵、これを見てほしいんだが…」
(PCに表示されている人物)
デュフ「おや、なかなか性欲の強そうなイイ男ですねv 」
ジェイド「この方に化けられますか?」
デュフ「お易い御用!(変身)」
偽ロックオン「んっふっふ…これでいかがです?」
手塚「おお!映像の人物とそっくりだ…!」
八戒「ですが、その声と口調が侯爵さんですねぇ」
ジェイド「たしか、声質はセイロンと同じということでしたね」
偽ロックオン「うむ、それではこれでよいのか?(セイロン声に変更)」
八戒「いえ、ですから口調が…」
偽ロックオン「我にどうせというのだ?」
ネス「ちょっとまってくれ…(アクセス中)……よし、これが口調、口癖、性格分析、予想しうる行動パターンだ」
偽ロックオン「ふむふむ…なるほど」
手塚「しかし…会った事もないのだろう?いったいその情報はどこから?」
ネス「ヴェーダにアクセスしてティエリア・アーデのHDにあったロックオン・ストラトスの情報をダウンロードしたんだよ。彼が常用しているデータだから完璧なはずだ」
ジェイド「もはや完璧なハッカーですね」
八戒「完璧に犯罪ですよねぇ」
ネス「今回はリジェネ・レジェッタが許可を出してくれたから不正ハッキングじゃないぞ!(汗) で、どうだい?覚えられるかい?」
偽ロックオン「うふふ…私を誰だとおもっているのです?このくらいお茶を頂くようなものですよ」
手塚「その声とその口調で言われても説得力が無いな…(不安)」
ロックオン免許皆伝 「………きかん坊の面倒は俺にまかせときな!ロックオン・ストラトス、狙い撃つぜ!!」
ネス「素晴らしい!」
手塚「よくわからんが、似ているのだな?」
ジェイド「そうなんじゃないですか?ネスティが賞讃してるから間違いないでしょう」
ロックオン 「で?お前さん達これで俺に何をしろっていうんだ?」
八戒「その姿のまま貴方のお気に入りのティエリアさんをお持ち帰りしちゃって下さいな」
ロックオン 「おいおい、いいのかい?知らないぜどうなっても(含笑)」
ジェイド「いいんですよ。きっと本人も喜ぶはずですから」
ネス「ただし、今回は『殿役』をお願いしたい。諸々のデータはまとめておいたからこれを参照してくれ」
ロックオン?「殿役ですか?う〜ん…私、姫役専門なんですけどねぇ…(不満)」
ジェイド「そこ!侯爵を出さない!」
ロックオン「はいはい、わかったからそう怒鳴るなよ」
八戒「とりあえずは、本物だと思い込ませるところからですね」
ロックオン 「なるほど…まぁいいさ、話は大体分かった。ロックオン・ストラトス、ファーストフェイズを開始する!ティエリア・アーデを狙いうつぜ!(ミッションスタート!)」
手塚「役になりきっているな」
八戒「案外ノリノリですねぇ」
ジェイド「そうでなくては困るのですよ」
ネス「上手く騙されてくれるかな…?」






<誤情報受理>
ティエ「まったくどこまで連れていくつもりだったんだ!もういいだろう」
雨竜 「ま、まって!まだ終ってないかもしれないし…!」
ティエ「終る?何がだ」
潤「いやいやこっちの話!」
セイロン「うむぅ…これ以上ひきとめるのは無理のようだな」
ティエ「まったく君達の行動は本当に理解に苦し…」
ロックオン「元気そうだな、ティエリア」
ティエ「!!!!!!!!!!!?ロ…ロロロロロックオン…!?」
狩谷「お、間に合ってたか!」
雨竜 「あれって、侯爵さんなの?」
ネス「ロックオン・ストラトスとしてしっかり教育済だ」
八戒「どうですか?なかなかの仕上がりでしょう?」
潤「よくあの侯爵にいうこときかせたな…」
ジェイド「最終的にSEXができるならあの方は何でもいいのですよ」
ティエ「な、なぜ貴方がここに…!?…いや、ライル・ディランディか!?そうやってロックオンの眼帯を付けて僕をからかって…貴方は最低だ!」
ロックオン「なんだ、久しぶりだってのにそれはないだろ?いきなり最低呼ばわりとは俺も嫌われたもんだ」
ティエ「有り得ない!不可能だ!そんなはずは…」
ロックオン「俺のいない間に弟がずいぶん世話になったそうじゃないか。あいつ、なかなかやるだろ?」
ティエ 「そんなはずは…!貴方はあの時に…!!なぜっ…」
ロックオン「ところで…まさか同じ顔だからってライルと浮気とかしてなかっただろうなティエリア?(含笑)」
ティエ「え!?う、うわ、浮気!?な!?そ、そんなことし、し…してなどいない!断じてッ!(汗)」
ロックオン「ふーん…まぁそういう事にしておくか(苦笑)」
ティエ「ち、ちがッ…してなッ…!!(慌)」
手塚「相当動揺しているぞ」
潤「嘘ヘタすぎだろ」
八戒「まぁまぁ黙って見守りましょう(笑)」
ティエ「い、いや、それより貴方が本物のロックオンのわけなど……!」
ロックオン「…ったく、四の五の言わずに目の前に見えてる俺をちゃんと見ろ(抱擁)」
ティエ「なっ!(硬直)」
ロックオン「こうやってまた会えたんだ、素直に喜べよ?そういうとこかわって無いなお前(苦笑)」
ティエ「ろ…ロックオン…(赤面)」
ネス「随分強引にもってったな」
ジェイド「侯爵が焦れたんじゃないですか?」
ティエ「しかし…貴方がロックオンだとして、なぜ貴方がここにいるのか…まだ僕には理解不能だ…」
手塚「まずい、気付かれるぞ!」
八戒「
まぁ普通思いますよね。うまく誤魔化せますかねぇ…」
ロックオン「だったら肉体を捨てたお前に今そうして肉体があるのはどうしてだ?」
ティエ「え!?そ、それは…」
ロックオン「同じように、俺にも肉体が与えられた…そうは思えないか?」
潤「うわ、無理矢理…」
ティエ「そ、そうか…!そうだったのか…理解した!(信)」
雨竜 「ちょ、予想外にすごいあっさり信じたけど」
狩谷「意外と情報処理能力低いんじゃないか…?」
セイロン「内容如何では無い。語る相手によってその信憑性は変化するのだよ」
ネス「それだけ彼を信じ切っているということだ」
手塚「偽者だがな…」
八戒「さて…と、そろそろ良い頃合ですかね」
ジェイド「そ〜ですね」
ティエ「ロックオン…私は貴方のおかげで…」
八戒「まぁ募る話も色々あるでしょうが、こんな所ではなんですし、後はお二人水いらず
で話されてはいかがです?」
ティエ「え?」
ジェイド「あちらに個室を用意してありますよ!ささ、どーぞどーぞ!」
ティエ「こ…個室!?」
雨竜「露骨!」
狩谷「胡散臭い勧誘みたいだな」
潤「誘ってる奴等が胡散臭いからな…」
ロックオン「個室があるそうだが、…どうする?」
ティエ「し、しかし…ロックオンは…どうする?」
ロックオン「お前が決めろティエリア。お前の思った通りで良い。どうしたいんだ?」
ティエ「えっ?えっ? わ、私は…(照)」
ロックオン「うん?」
ティエ「それじゃあ……こ…個室に…(赤面)」
ロックオン「よし、決まりだな♪」
八戒「は〜い二名様御案内〜」
ジェイド「ささ、どーぞどーぞ!こちらです!」
ロックオン「それじゃお言葉に甘えて『募る話』してくるとするかティエリア」
ティエ「あ…あぁ…(照)」
案内人「各種アイテムも取り揃えてございますのでどうぞごゆっくり〜♪」
一同(やっぱりどう見ても胡散臭い店の勧誘にしかみえないな…)

 

 

 

第二部に続く。
(近日公開)









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