注意:ものすごく無茶な話ですよ?準備はOKですか?(笑)


八戒ごっこ

 

(うっわぁ…どこだよこの日本離れした風景…)
「見つけたぞ三蔵一行!死ねーーーーぃ!」
潤「ーーーーッ!?」
( 唐突に生命の危機ッ!?)
ガゥン!!
潤「!?」
「なにやってる!てめぇの身ぐらいてめぇで守れ!」
潤「あ…ありがとう…えっと…君誰だっけ?」
「冗談言ってねぇでさっさと戦え!」
潤「戦う…って…?」
「死ねぇーーー!!」
潤「うわーー!?」
「おいおい、何やってんだよ」
「遊んでないで八戒も戦ってよ」
潤「は…八戒!?」
(あ…そうか、僕は今『八戒』としてここにいる事になってるんだ
なんか…つくづくむちゃくちゃだよなぁ …)
「ぼけっとすんな!」
潤「え!?あ、ハイッ!」
(チッ…なんか偉そうだなぁこいつ)
潤「やれやれ、戦えばいいんでしょ!」
(こうなりゃもうヤケくそだッ!適当に武器でもふりまわしてりゃ…)
潤「…って、どぇ!?なんでボクだけ武器もってないの!?」
「武器?んなの必要無いじゃン」
潤「丸腰でどうやって戦うんだよ!?」
「いつもみたいに気巧砲でちょちょいっとやりゃいいだろ」
潤「気巧!?そんなものどうやって出すんだ!?」
「はぁ?そんなのお前しかしらねぇよ」
潤「えええぇーーーー!?」
「来たぞ!いつまでも無駄口叩いてんじゃねぇよ!!」
潤「ていうか袖が邪魔…ひえええぇ死ぬーーーっ!!」
ドォン!!
「ぐわあああぁあーー!」
潤「!」
(な…なんか手から出た…何、今の!?)
「なーんだちゃんと出来んじゃねぇの」
(今のが気巧砲?…つまりここに来たボクは能力も猪八戒、ってことなのか)
「ホラ次くるぞ八戒!」
潤「え…?出し方まだ良く把握してな…うわ、うわーー!?!」



潤「……はぁはぁ…ボク…生きてるのか…生きてる?あはは…はぁ…」
「ったく、みっともない戦闘しやがって」
潤「しょうがないだろ!戦闘なんてしたことないんだからな!」
「何をいっている?まだふざけてやがんのか?」
「まぁそういいなさんなって、今日は……痛ッ…」
「…どうした?」
「や…別になんでもね…っってぇ!」
潤「!?…血?」
「…なんだ、てめぇもあんな雑魚にみっともなくやられてんじゃねぇか」
「うっるせぇな!今日の八戒なんか様子おかしかったんだからしゃーねぇだろ!」
(え…それって…)
潤「…ひょっとしてボクを庇ってくれてたのか!?」
「え?あー…まぁそんなかんじ?」
潤「そんな…全然、気がつかなかった…」
「いーってことよ!こんなのかすり傷だ。なんか今日、お前必死だったもんなぁ」
潤「…すまない…」
(こいつ、ただの調子良いエロ変態ヤロウかと思ってたけど…良いトコあんじゃねぇか)
潤「傷…みせてみろよ」
(たしか…気巧の中に治癒能力っての、あったよな?)
「お?何?治してくれんの?」
「そんなものツバでもつけとけ!」
潤「いや、そういうわけにもいかないだろ?」
(一応、恩人だからな。こいつに借りは作りたく無いし)
「それじゃ八戒ちゃんヨロシクぅv」
(…といっても、やり方はわかんないんだよな…)
潤「えーと…こう…かな?」
ドォン!!
「ぐばぁーーーーー!!」
潤「うわわッ!?」
(やっべ、気巧砲出ちゃった)
「ゲホ、げほ、いででで!な、何すんだよ八戒!?」
潤「あわわわ、悪ィ!!大丈夫!?」
「ぎゃははは!マジうける!今の顔!!」
「うっるせぇよ!!…ッいででで!傷開いた、死ぬーーッ」
「おい、瀕死にしてどうする!ふざけてねぇで治療するならさっさとしてやれ!」
潤「わ、わかってるよッ!あ、えっと…こう、かな?」
ポゥ…
(お、出来た…)
潤「ふぅ…」
「お、治った…サンキューな八戒」
潤「……ふ、フン!これで貸し借りは無し…」
(…あれ?)
「…どした?」
潤「なんか…急に目眩が」
(うわぁ…なんだこれ、こんなに疲れんの?これが治癒の代償ってやつなのか…)
「なぁなぁ腹減ったーー!早く次の町いこーぜ?」
「おい、さっさと行くぞ」
潤「……え?」
(ちょっと休みたい…とは、いえそうにないなこりゃ)
「おーいジープ!」
「キューイ!」
潤「おわぁ!!ドラゴンだッ!?」
「何驚いてンの八戒?」
「てめぇのペットだろうが」
潤「え?あ、そうなの?」
(凄いモン飼ってんなぁ…)
潤「あ…そうか、たしか西遊記ってドラゴンが馬に変身して…」
「そいじゃ次の町までよろしくジープ!」
「キューイ!(変身)」
潤「…って…車ぁ!?馬じゃないのかよ!?」
「なにをいちいち驚いているんだ?」
(まぁこのさいどうでもいいか、車の方が四人乗れるし…馬は一人しか乗れないもんな)
潤「ふぅ…なんだかいろいろ慣れない事ばかりで疲れたよ…よいしょっと」
(はぁ…車中ならようやく休めそうだよ)
「何してる…てめぇが運転するんだろうが」
潤「ええぇ!?」
(マジですか!?)
「俺は疲れてんだ、早くしろ」
潤「ボクだって疲れて…」
「急がないと日がくれちまうだろうが」
(人の話…きかねぇなこいつ…)
「そりゃヤバい!夜中じゃイイ女も探せねぇぜ」
「腹減ったよー早く飯ーー!」
「だとよ、さっさと車出せ八戒」
潤「…………」
(なんか……このポジションって…)
「俺は寝る。着いたら起こせ」
「めしー!めしーー!ハラへったーー!腹へったよ八戒ーーー!」
「急げよ八戒!キレ−なねーちゃんが俺を待ってンだからよ!」
潤「…………」
(ものすごーーーく…ストレス溜るんだけど…)



潤「…………で?」
( なんでボク飯までつくらされてんの!?)
「しょーがねぇじゃん、飯屋もう閉まってたんだからヨ」
「俺は全然おっけーだぜ?八戒の飯上手いもんな!」
「…今日のはイマイチだったがな」
(悪かったな!)
潤「もうこれでいいだろ?いい加減寝させてくれよ…」
「お、そだな。そろそろ寝るか」
(ふぅ…ようやく寝られる…)
「じゃ、いこいこ!」
潤「…ん?」
(なんで…ついてくるわけ?こいつらは…)
「よっこらしょっと」
潤「…って、ちょっとまてコラーーーーッ!?」
「何よ?」
潤「何じゃないだろ、ボクはもう寝るっていってんだよ!」
「だから寝るんだろ?」
潤「だったら乗りかかるな!!」
「寝るったらSEXするってことだろ?」
「最近車泊ばっかだったからな

潤「はああぁ!?」

「今日俺ね!」
「ばっか俺だよ!」
「ぎゃーぎゃー騒ぐな!煩ぇ!」
潤「お前等…ボクの意思はまるっきり無視してるだろ…?」
「そーだ、そんなら一緒にやりゃーいーじゃん?」
「えーーー」
「ふん…勝手にしろ」
「じゃそういうことで…よろしくな八戒?」
潤「え……えええええぇええ!?」

(なんなんだよこいつら!?冗談じゃねぇ!つきあってたら身体もたないよーーッ!?)






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